- 希望の転職をかなえるにはどんな準備が必要か?
- キャリア構築に転職は必要なのか?
- 転職エージェントとどう付き合うべきか?
「転職」という行為は、一昔前までネガティブなワードとしてとらえられていたワードかもしれません。
従来の日本は終身雇用が当たり前で、どの企業に入れるかで人生が半分決まったと言っても過言ではありませんでした。
しかし現在は転職は皆が考える当たり前となってきています。
世の中が変化していくスピードは凄まじく大企業が倒産してしまうのもめずらしくなくなってきました。
『大企業にいれば安泰だ!』そんな世の中ではなくなりました。
その象徴が「トヨタの社長である豊田章男さん」が言ったこの言葉でしょう。
終身雇用は実質破綻で、『自分の人生を主体的に生きることが必要』になってきました。
今後は自身の人生を自分で選択していく必要があります。
そうなると『転職』というのは誰もが選択肢としてもっておく必要があります。
転職を考えたときに、いま大企業にお勤めの方は、転職を成功に導いてくれるアドバイスをくれる人がまわりにいることは少ないでしょう。
そんなときに頼りになるのが転職エージェントの方々です。
アメリカでも日本でも、できるビジネスマンは『信頼できるキャリアコンサルタント』とキャリアプランを常にブラッシュアップしています。
今回は外資系企業、渡米、シリコンバレーに挑戦、GAFAMと同年代よりも少し変な経歴をもっているZenから、皆様に転職エージェントの裏事情をお伝えし、転職エージェントを使いこなして転職の成功に近づく方法をお伝えしたいと思います。
- 転職エージェントの裏事情やその実態
- 大手と中小転職エージェントどっちがよいか
- 転職エージェントは1社のみか複数社利用がいいか分かる
【結論】5つの転職エージェントの裏事情を知り、転職エージェントを使いこなす
今回の記事の結論ですが、転職エージェントの裏事情を知り、エージェントはうまく活用できると大きな武器になります。
転職エージェントの方々は、転職の市場に関してプロの知見と経験をもっています。
『エージェント』というかっこいい名前ですが、文字通りすごい人もいれば、名前負けでたいしたことない人もいます。
出来る転職エージェントの方と二人三脚で転職活動を進めることができれば、転職はうまくいくと断言できます。
しかし、そのためには、皆様にも転職市場に関してリテラシーを持って頂く必要があります。
そのためにも転職のリテラシーを上げ、転職エージェントを使いこなして転職するため、知っておきたい5つの転職エージェントの裏事情をご用意しました。
各内容は後の各章で詳しく説明していきます。
転職エージェントは個人経営の転職エージェントから大手転職エージェントまで、全国に2万以上あると言われています。
転職成功に導いてくれる転職エージェントとの付き合い方を今回の記事では紹介していきます。
また転職エージェントとの付き合い方を学んだ後、下の記事を読んで頂くと、転職の成功確率が上がると思いますので、参考にしてみて下さい。
>>30代におすすめの転職サイト・転職エージェント22選比較ランキング|実際に使って役立ったものから厳選
- 転職エージェントのビジネスモデルを知る
- 転職エージェント利用のメリット・デメリットを知る
- 大手の転職エージェントに登録する
- 転職の軸を明確に伝え、非公開求人をとりにいく
- 転職エージェント複数社で比較する
【転職エージェントの裏事情1】転職エージェントって何者?ビジネスモデルとモチベーションを知る
では5つの転職エージェントの裏事情の説明を初めていきたいと思います。
なによりも最初にすることは、『転職エージェントを知ること』です。
転職エージェントのことはみなさんなんとなく知ってると思いますが、どの程度知っていますか?
転職エージェントのビジネスモデルやエージェント一人ひとりのモチベーションを知ることが重要です。
【何者?】転職エージェントとは?
転職エージェントとは、『人を採用したい企業』と『仕事を探したい求人者』を仲介するビジネスを生業(なりわい)にしています。
転職エージェントは全国で大小あわせて2万以上あります。
セブンイレブンが全国に21,000店舗あるので、ほぼ同等の数となります。
転職エージェントの最大手はリクルート社です。
取引している会社数が約30,000社であり、登録している求職者が約125万人に登ります。
このような大手の企業がある一方、個人経営の小さな会社まであり、大小様々な転職エージェントが存在します。
【稼ぎ方】転職エージェントのビジネスモデル
転職エージェントのビジネスモデルは、求人を出した企業に転職候補者を紹介し、その人が入社することで転職紹介料として転職者の年収の30%ほどをもらうことができます。
主に『求人を出す企業への営業』と、『転職候補者のサポート』の2種類が大きな仕事内容になります。
転職エージェントの方々は転職候補者だけを相手にしているわけではありません。
企業側にも営業をしていることを頭に入れておきましょう。
転職エージェントは転職者が転職してはじめて儲かる
転職エージェントと付き合う上で理解しておくべきことは、転職エージェントは『転職を決めてくれてはじめて儲かる仕組み』ということです。
転職エージェントの方々は、転職候補者が紹介した企業に入社して初めて紹介料を受けとることができます。
裏を返せば、転職候補者が内定をもらったのに辞退してしまっては、報酬は0になります。
なぜ悪徳転職エージェントが出てくるかは、この「成功報酬型ビジネスモデル」によるものです。
求人を出す企業から見たら選択肢のひとつ
求人を出す企業からみると、転職エージェントというのは、人を採用するチャネル(手段)のひとつでしかありません。
下記に転職エージェントと他の採用チャンネルを特徴別にまとめております。
企業からみた転職エージェントを利用する価値は、お金はかかるが、確実に早く人を採用するのに適したチャネルということです。
"転職エージェントとは何者?" まとめ
- 転職エージェントは全国にセブイレブンと同じくらいの数ある
- 転職エージェントは転職を決めてくれないと紹介料が入らない
- 企業側からみると転職エージェントは採用のひとつの手段
【転職エージェントの裏事情2】転職エージェントを利用するメリット・デメリットを知る
転職エージェント裏事情の2では、『転職エージェントの利用価値』についてご説明していきます。
我々転職を考えている人たちは、転職するために使える手段がいくつかあります。
転職の方法
- すべて自力
- 転職サイト
- 転職エージェント
- 紹介(リファーラル)
- その他(転職イベントなど)
その中で、転職エージェントを利用する意味や価値はどこにあるのでしょうか。
転職エージェントと転職を進める『メリット3つ』と『デメリット3つ』にまとめています。
【良い点】転職エージェント利用のメリット3つ
転職エージェントの方々とお付き合いする大きなメリット3つです。
- 無料で利用可能
- 転職のサポートが受けられる(相談、日程調整など)
- 非公開求人を教えてもらえる
メリット1:無料で利用可能
大きな大きな利点として、転職候補者は無料で転職エージェントを活用することが可能です。
転職エージェントは企業に転職候補者を紹介して、入社が決まって紹介料をもらうビジネスモデルです。
転職候補者から直接お金をもらうモデルはほぼありません。
ですので、転職を検討いる人はお金を心配することなく、大きなサポートを手にすることができます。
メリット2:転職のサポートが受けられる(相談、日程調整など)
第2のメリットとして、転職のサポートをうけることができます。
主なサポートはこちらになります。
受けられる転職サポート
- 求人の紹介
- キャリア形成の相談
- 必要書類の添削
- 面接対策
- 模擬面接
- 日程調整
- 面接のフィードバック
- 給与交渉
- 退職サポート
これらのサポートは最終的に紹介料をもらうことを前提としています。
メリット3:非公開求人を教えてもらえる
転職エージェントを利用する大きなメリットの3つ目は、非公開の求人を紹介してもらえることです。
なぜ非公開求人という概念が存在するのかは、求人を出す企業側の目線に立つことで理解できます。
転職エージェントがなぜ非公開求人をもっているか
- 大事なポジションの求人を公開することは、競合から経営戦略を分析されるリスクがある
- ポジションを公に公開すると、狙っていないターゲット層から応募がきて、事務処理コストがあがってしまう
- 信頼できる転職エージェントにピンポイントで人を紹介してほしい
このような観点から企業側をみると、適切なチャネルで求人を非公開にすることで、効率の良い採用計画を立てることができます。
転職候補者側はこのような事情をきちんと理解して、求人情報をみていく必要があります。
【悪い点】転職エージェント利用のデメリット3つ
ここまでは良いことばかり述べてきましたが、転職エージェントを利用することにおいてもちろんデメリットも存在します。
- 担当者のレベルが低いと、企業に悪い印象をあたえる
- 希望に沿わない会社を紹介される
- 悪徳転職エージェントに金づるにされる(やばいのも一定数存在)
デメリットの多くは、転職エージェントのビジネスモデルを理解していない&モチベーションを分かっていないことに起因します。
デメリット1:担当者のレベルが低いと、企業に悪い印象をあたえる
転職エージェントの担当者のレベルが低いと、転職候補者である皆さんの印象が悪くなり、最悪内定がとれたはずの企業で内定がとれないことが発生します。
例えば、転職エージェントの担当者は、みなさんを企業に紹介するときに紹介文と必要書類を添えて、企業側に提出します。
このときの紹介文がとんちんかんな場合、転職エージェントだけでなくあなたの印象や心象が悪くなります。
日程調整もしかりです。
また、転職エージェントは候補者が面接を受けるたびに、企業からフィードバックやディスカッションする機会があります。
このときに転職エージェントがイケていないと、転職候補者自体の評価も残念ながら低くなります。
デメリット2:希望に沿わない会社を紹介される
次に、みなさんも想像がつくと思いますが、イケてない転職エージェントから希望に沿わない企業を紹介される事が多々あります。
きちんと転職の希望を伝えていない場合はみなさんの責任ですが、そうでない場合は転職エージェントの責任です。
転職エージェントの中には数打てば当たる戦法で、手当たり次第に求人を送ってくる人たちもいます。
結局そのような人は皆さんのキャリアではなく、紹介料がほしいだけなので無視しましょう。
デメリット3:悪徳転職エージェントに金づるにされる(やばいのも一定数存在)
最後に、みなさんのキャリアがめちゃくちゃになる可能性があります。
『悪徳転職エージェント』という存在です。
上記でもお伝えしましたが、転職エージェントは転職候補者が紹介された企業に入社して、はじめて紹介料を受けとることができます。
紹介料は転職者の年収の30%が平均でしたね。これは年収500万円の方だと150万円になります。
これを利用して、人が不足しているブラック企業や、従業員を使い捨てのコマとするような企業に送りこむ悪徳転職エージェントも一定数存在します。
この悪徳転職エージェントにひっかかってしまうことで、キャリアがめちゃくちゃになります。
入社先で長時間労働をしいられたり、病気になったり、人生を無茶苦茶にされることもあります。
このような悪徳転職エージェントには、絶対に引っかからないよう注意が必要です。
"転職エージェント利用のメリット・デメリットを知る" まとめ
- 転職エージェントは無料で利用可能
- 転職エージェントで非公開の求人を得る
- 悪徳転職エージェントに注意
【転職エージェントの裏事情3】やっぱり大手は強い?大手転職エージェントに登録せよ
冒頭で、転職エージェントの数は大小あわせて2万以上にも及ぶことをご説明しました。
膨大にある転職エージェントから、自分にあった転職エージェントを探し当てることは大変です。
ですが、転職を考えた際、まずは大手転職エージェントに登録すべきです。
中小の転職エージェントと比較しながら、なぜ大手転職エージェントに登録すべきか説明していきます。
- 【転職者視点】転職者から見たときの大手と中小の違い
- 【企業視点】求人を出す企業から見たときの大手と中小の違い
- 【価値】ビジネスモデルから考えたときの中小転職エージェントの利用価値
- 【大手は強い】登録すべき大手転職エージェント
【転職者視点】転職者から見たときの大手と中小の違い
転職活動をはじめた当初は、どの転職エージェントが良いのか検討もつかないと思います。
そこで、まず覚えて頂きたいのは、大手と中小の転職エージェントの違いです。
転職者からみた場合、大手と中小の転職エージェントの違いとして以下の3点があげられます。
転職者視点での大手と中小の違い
- 求人の量
- 転職エージェントの平均の質
- これまでの実績
この3つの観点では、大手がすべての項目で勝っています。
とくに『転職エージェントの質』という点が大事になります。
転職エージェント業は、個人の能力の善し悪しが皆さんの転職活動に大きな影響を与えます。
そのときに、質の悪い転職エージェントにあたると時間を無駄にします。
ですので、中小の転職エージェントよりも大手の転職エージェントがおすすめです。
【企業視点】求人を出す企業から見たときの大手と中小の違い
転職活動する上で、常に求人を出す企業側の視点も考慮すべきです。
求人を出す企業からみたときの大手と中小の転職エージェントの違いも3つあります。
企業視点での大手と中小の違い
- 転職エージェントが持つ転職候補者の母集団(登録しているユーザー数)
- 転職エージェントの平均の質
- これまで転職候補者を紹介してきた実績
この3点においても、大手が中小転職エージェントを圧倒的に凌駕しています。
求人を出す企業の観点では、大手転職エージェントを利用しにくい点として2点あげられます。
大手転職エージェントのマイナスポイント
- 大手の担当は良く変わってしまう
- 非公開のハイクラス求人を大手転職エージェントに出すと情報が漏れやすい
大手の転職エージェントは、非公開求人も有力な候補者にスカウトメールを送ったり、転職エージェント内のデータベースからアクセスできるため、情報が広範囲にわたってしまう。
そのため、本来であれば公開したくない層にまで、非公開求人情報が公開されてしまう可能性を危惧する会社も存在するからです。
【価値】ビジネスモデルから考えたときの中小転職エージェントの利用価値
結論からいうと、専門性の高い転職(外資系、研究職など)を考えている人以外は、中小の転職エージェントの利用価値はほぼありません。
大手の転職エージェントを利用しておけば質・量ともに大手のほうが勝ります。
ただし、上記のようなハイクラス層を求人する場合、特定の中小転職エージェントにだけ非公開を出していることは稀にあります。
ですが、一般的な企業に転職したい、キャリアアップしたいと思われている方は無難に大手に登録しておきましょう。
【大手は強い】登録すべき大手転職エージェント
筆者が登録すべきと思う大手転職エージェントは、おすすめ順に下記になります。
おすすめの転職エージェント
- リクルートエージェント:https://www.r-agent.com/
- DODA:https://doda.jp/
- マイナビエージェント:https://mynavi-agent.jp/
- Type転職エージェント:https://type.career-agent.jp/
- パソナエージェント:https://www.pasonacareer.jp/
ここにご紹介している企業であれば、どこでも良質な転職サポートを受けることが可能です。
"やっぱり大手は強い?大手転職エージェントに登録せよ" まとめ
- 大手の転職エージェントは転職者目線でメリットが多い
- 専門性の高い転職意外は中小に登録する必要はない
- まずは大手の転職エージェントに登録しとけば問題ない
【転職エージェントの裏事情4】転職エージェントも人を選ぶ!転職の軸を明確に伝え、要望にあった求人を出してもらう
転職エージェントの裏事情4では、転職エージェントの人たちのモチベーションを知り、効率よく転職活動ができる方法をお伝えします。
転職エージェントの方々もお仕事で紹介業をやっています。
その背景にある業務内容、苦悩、プレッシャーなどを知ることによって、皆様の付き合い方が変わります。
別の言い方をすると、転職エージェントの方たちとうまく付き合う方法・Win-Winの関係を構築するための情報を解説していきます。
- 転職エージェントがサポートできる人数は限られている
- 転職の軸は明確に伝える
- あなたの評価が高いと給料交渉もしてくれる
【特徴がある商品から売りたい】転職エージェントが担当したい転職候補者とは?
転職エージェントの方々のビジネスモデルを考えると、転職候補者が紹介先の企業に入社してはじめて紹介手数料をいただくことができます。
紹介手数料ビジネスモデルでの追うべき指標は『売上』です。
転職エージェントが追う指標
基本的には、この売上が上がるように担当する転職候補者の中で優先順位をつけてサポートしています。
人によってその優先順位は異なりますが、基本的な考えは以下です。
優先順位が高くなる
- 早く転職できそう
- 転職できたときの手数料が大きい(年収が高い)
- 手間がかからない
ここから見える売上の指標をおいかける転職エージェントの最高な転職候補者はこちらです。
転職エージェントにとってのお得意様
- 転職の条件が固まっている
- キャリアビジョンがある
- すでに転職の意思が固まっている
- 希望の企業からの評価が高そう(内定もらえる確率が高そう)
- 年収が高い
転職エージェントの方もビジネスで転職を支援をしているので、お得意様からサポートしたいのです。
ここまで準備万端な人は、ぜひとも担当したいと思っています。
【優先順位が大事】転職の軸は明確に伝える
転職エージェントからみたときの最高の転職候補者は理解いただけましたでしょうか?
転職エージェントから見てお得意様であれば、喜んでサポートしたいことは明白でしょう。
最高の転職候補者になるためには何をすればよいかというと、「転職の軸」を決めることになります。
転職の軸とは
転職の軸とは、あなたが転職で重視する条件のことです。
以下の項目が決まっていることを転職の軸が決まっているということになります。
一般的な転職の軸
- 職種
- 業種
- 収入
- 場所
- 休日休暇・勤務時間
- 福利厚生
- 昇給・昇進・異動
- 会社方針・経営方針
- 会社組織
また、その上で大事なことは、この中で譲れるもの、譲れないものを明確にします。
全部譲れない人は、譲れないトップ3を決めてください。
これまでにキャリア構築をサポートさせて頂いた方の「転職の軸」を紹介させて頂きます。
具体例その1、メーカー勤務のSさんの転職の軸
メーカー勤務のSさんの転職の軸です。
Sさんの転職の軸
【譲れない項目】
- 場所:いま済んでいるところから通える
- 休日休暇・勤務時間:週休二日、残業は基本なし
- 会社方針・経営方針:効率的な経営、公正な判断の会社
【できれば譲れない項目】
- 職種:現在の仕事をいかせる
- 収入:家族をやしなえる
【譲れる項目】
- 会社組織:平均年齢がわかめが好ましいがゆずれる
- 業種:こだわりなし
- 福利厚生:こだわりなし
- 昇給・昇進・異動:会社方針があえば問題なし
このSさんはいまの会社で商品企画としてバリバリ仕事をこなしており、エースとして活躍していました。
社会人12年目です。
しかし、奥様の出産を機に家族を大事にする生活を望むようになりました。
奥様が難産で、家族の大切さに気づき、今後はもっと家族といる時間を増やそうと考えたからです。
しかしながら、会社で育休を申請しても取得できず、残業も長時間必要とする会社の体質だったため、いまの会社では家族を大事にできないと判断しました。
みなさんが転職エージェントであればSさんに納得のいく求人をご案内可能でしょうか?
次の例がTさんです。
具体例その2、ITの外回りの営業のTさんの今回の転職の軸
彼はいまの会社でITの外回りの営業をしている社会人6年目です。
仕事をがんばっていますが、年功序列の会社であるため、出世も同期全員並んで出世する会社です。
もともと外資系企業を目指いましたが、英語力のせいで希望の外資系にいくことができませんでした。
いまのままではダメだ、と去年からTOEICを勉強し、先日のTOEICの結果で880点に到達しました。
外資系への転職準備のためにTくんはこちらの転職の軸を用意しました。
チェックリスト
【譲れない項目】
- 業種:IT
- 収入:いまの収入以上
- 会社組織:外資系
【できれば譲りたくない】
- 昇給・昇進・異動:成果があれば出世できること
- 会社方針・経営方針:成果で人を判断し、年功序列ではない
【譲れる項目】
- 職種:今までの仕事が活かせる必要もない
- 福利厚生:こだわりなし
- 場所:こだわりなし
- 休日休暇・勤務時間:出世するまでは仕事に打ち込みたい
外資系に行くことを大前提とした転職の軸です。こちらも今回の転職で実現したいことが明確ですね。
なぜ転職の軸を伝える必要があるのか
転職の軸を伝える必要がなぜあるのかについては、もう皆様もご理解いただけていると思います。
転職エージェントはすでに転職の意思があり、転職の準備をしている人をサポートしたいからです。
転職エージェントが、わざわざ手とり足取り教えてまであなたをサポートする理由がありません。
ほかにも候補者はいっぱいいます。
転職の軸をきちんと伝えるのは、ビジネスマナーです。
みなさんに転職の意思がまったくなく、ただ自分の転職市場の価値を聞いてみたい。
そんな気持ちなら、なんの準備もいらないでしょう。
しかし、転職を考えたのであれば、転職の軸を伝えられないのはかなり問題です。
商談中の営業マンが『この商品の特徴は、、、、、ないです』。
って言ってるくらいやばいです。
転職の軸がないと、希望通りの求人はでてこない。
転職の軸がないとダメな理由が2つあります。
転職の軸がないとダメな理由
- 転職エージェントのサポートの優先順位が高くならない
- 希望の求人が出てこない
ひとつは先程から説明していることです。
「転職の軸」が決まっていない人は、『あまり転職の準備をしてない人』、『転職まで時間が掛かる人』、『転職自体が難しい人』と認識されてしまいます。
そして優先順位を下げられます。
2つ目として、希望の求人が出てこないことが挙げられます。
転職エージェントは、みなさんに合う求人を自社のデータベースの中から絞り込むことによって選別しています。
ですので、転職の軸がしっかりしていないと絞り込むことが困難になります。
さきほどの例でいきましょう。
具体例のSさんとTさんが転職活動した場合
Sさんの転職の軸です。
Sさんの転職の軸
【譲れない項目】
- 場所:いま済んでいるところから通える
- 休日休暇・勤務時間:週休二日、残業は基本なし
- 会社方針・経営方針:効率的な経営、公正な判断の会社
【できれば譲れない項目】
- 職種:現在の仕事をいかせる
- 収入:家族をやしなえる
【譲れる項目】
- 会社組織:平均年齢がわかめが好ましいがゆずれる
- 業種:こだわりなし
- 福利厚生:こだわりなし
- 昇給・昇進・異動:会社方針があえば問題なし
Sさんは前職の活躍もあり、転職エージェントの方がSさんに合う求人を4つにしぼりました。
なんと、その上、すべて内定をもらうことができました。
最終的にSさんが選んだ企業はホワイト企業で、前職と同等の年収、勤務地はお住まいの近く、働く時間はずっと短くなりました。
Tくんも同様に、6社紹介され、3社で内定を勝ち取ることができました。
【年収に影響】あなたの評価が高いと給料交渉もしてくれる
転職エージェントとWin-Winの関係を築くことのメリットとして、『最後の給料交渉』を企業側と粘り強くやってくれることが大きいのです。
皆さんの転職プロセスにおける企業側からの評価が高ければ、転職エージェントは喜んであなたの給与交渉をしてくれます。
なぜ転職エージェントの方が給料交渉をがんばってくれるかの理由は3つです。
理由1:担当者のエージェントの実入りも増加
転職エージェントは年収の約30%の紹介料をうけとれましたね。
皆さんの給料があがれば、転職エージェントの方の実入りも良くなります。
転職エージェントの方もあなたの評価と転職市場での価値をかんがみて、年収アップの申し入れをしてくれることはザラにあります。
理由2:転職候補者の内定受託率も上がる
皆さんが内定を受諾するかにおいて、収入は大きなウエイトを占めると思います。
年収アップした内定を出してもらえたら志望度はより上がりますよね。
例えば、給料交渉の結果年収50万円上がれば、内定を受諾する可能性は一段と高くなります。
理由3:結果として、転職候補者、求人を出す会社両方からの評価があがる
こちらは条件付きになりますが、給与交渉したとしても転職候補者が入社を決意してくれると、転職エージェントの評価があがります。
転職候補者から評価が上がるのは、わかりますよね?
求人を出す会社からの評価が上がるのは、給与交渉の結果、内定受諾率が上がれば、結果として候補者が入社することになり、もともとの企業の採用が成就するからです。
ここで転職候補者が内定を受諾しないほうがデメリットが多いのです。
"転職エージェントも人を選ぶ!転職の軸を明確に伝える" まとめ
- 転職エージェントがサポートできる人の数は限られているから優先順位を付けている
- 転職の軸を明確にするとメリットが大きい
- 評価が高いと年収アップの確率が上がる
【転職エージェントの裏事情5】転職エージェント複数社で比較する
いよいよ最後の転職エージェントの裏事情です。
転職エージェントは『複数社』利用してはじめて真価が発揮されます。
あくまで転職エージェントはコンサルタントの集まりであるため、転職エージェント全体の評判が良くてもはずれの担当になることもあります。
早速複数社利用する『メリット』や『デメリット』をみていきます。
【良い点】複数社利用する3つのメリット
転職をすでに経験された方々は、『基本的に複数社または複数人の転職エージェントとコンタクトをとったほうが良い』と、口を揃えて言います。
複数社を利用するメリットは大きく3つあります。
メリット1:偏った意見に流されない
転職エージェントはビジネスモデルの構造上、どうしても転職候補者が入社するように促してきます。
これはそういう仕組なので仕方がありません。
ですので、転職する側がとれる行動は、ひとつの情報ソースに頼らないということです。
メリット2:求人数が単純に増える
次のメリットが複数利用することで、案内される求人数が増えます。
各社で持っている求人が異なったり、担当者によって転職候補者への求人紹介の好みが分かれるからです。
メリット3:当たりの担当者をひける確率が上がる
このメリットが一番重要です。
大手転職エージェントさんでもコンサルタントの質は平均的には良いのですが、ベテランから新社員までいろんな人に当たる可能性があります。
このリスク分散するために、複数社利用します。
どうしても転職は人と人との相性が重要になるので、この人だ!と思う担当さんに当たるまで粘りましょう。
【悪い点】複数利用の2つのデメリット
何事にもメリットがあればデメリットがあります。
複数社の転職エージェントを利用することでのデメリットは大きく2つあります。
デメリット1:コミュニケーションコストが増加
連絡する数が増えてしまうので、コミュニケーションコストが発生します。
つまり、複数社利用することで複数の転職エージェントと連絡をする必要が出てくるので時間的な負担となります。
デメリット2:誰になにをお願いしたかわからなくなる
複数社とお付き合いがあると、どこでどんな話をしたか混乱しやすくなります。
『誰に』『なにを』お願いしたのか、いま受けている企業は『どの転職エージェント』を通して応募していたのか、ちゃんと記録しておく必要が出てしまいます。
【注意】複数社利用するときの3つの注意点
複数社利用する際にトラブルにならないために押さえておくべきポイントをお伝えします。
トラブルになって良いことはなにひとつありませんので、しっかり押さえておいてください。
注意点1:複数社検討していることを伝える
転職エージェントから『複数の転職エージェント』を利用しているか聞かれたら、素直に利用している旨を伝えましょう。
注意点2:ここで食い下がる転職エージェントは悪徳の可能性
ここで要注意なのが、複数社利用をしないように言ってくる転職エージェントです。
複数社利用を転職エージェントが面白く思わないことは当然です。
しかし、求職者が複数社利用することは珍しいことではなく、普通の転職エージェントであれば止めるようなことはしません。
そのため、複数社利用しないように言ってくるのは悪徳転職エージェントである可能性が高いです。
注意点3:同じ求人に複数社の転職エージェントを通して応募しない
複数の転職エージェントを利用する際に、『一番注意が必要なこと』は、複数の転職エージェントから同じ求人に応募してはいけません。
これは『仕組み上のタブー』となっています。
"複数社で比較する" まとめ
- 転職エージェントは複数社利用する
- 複数社利用のデメリットはコミュニケーションコスト
- トラブルにならないために複数社から同じ求人には応募しない
“転職エージェントの裏事情!転職エージェントとの付き合い方を知ることで、転職成功はすぐ目の前!”まとめ
転職エージェントを使いこなすための情報をお伝えしてきましたが、いかがでしたでしょうか。
みなさんも転職エージェントに利用されるのではなく、うまく活用していきましょう。
また転職エージェントを利用して転職活動を進めていく前に、転職でありがちなミスをまとめたこちらの記事も参考にして、転職への理解を深めて下さい。
>>【ハーバードが警告】転職でありがちなミス3選。これであなたは負け知らず。
では最後に記事のまとめになります。
本記事のまとめ
ここ画像自動入力
- 転職エージェントは転職候補者を企業に紹介して手数料をもらうビジネス
- 転職エージェントはメリットがデメリットを上回る
- 転職エージェントは大手利用がおすすめ
- 転職エージェントに値踏みされていることを知る
- 複数社利用する