- グローバル人材になるにはどんなスキルが必要なのだろう?
- 世界トップの会社ではどんな能力が重視されている?
- 若いうちにどんなスキル・経験を身に着けておくべきなんだろう?
勉強熱心な皆さんの中には、近い将来どんな能力を身に着けておくことが有利に働くか知りたい方もいらっしゃると思います。
いまの世の中に大きな影響を与えている世界トップの企業は『Google, Apple, META(Facebook), Microsoft, Amazon』です。
これらの頭文字をとって、『GAFAM』や『GAMMA』と呼ばれています。
GAFAMは世界中の優秀な人材が集結しています。
優秀な人材が企業の成長を生み、また一層優秀な人が集まる正のスパイラルが出来ています。
ではそんなGAFAMはどんな人材を欲しがっていると思いますか??
今回は、元々ハーバードが提唱し、世界最高峰のGAFAMで今大事にされている5つの能力についてご紹介します。
実際にグーグル、アマゾン、マイクロソフトの採用基準をご説明することで、GAFAMがハードスキルよりソフトスキルを重視していることを理解頂き、今回ご紹介する5つのソフトスキルを磨くことでGAFAMが欲しがる人材に近づけることを説明いたします。
また、現役でグーグル、アマゾン、マイクロソフトにお勤めの方に5つの能力についてもインタビューもしていますので、ご参考になればと思います。
- 今後より重要になる5つの能力
- ハードスキルとともにソフトスキルが重要になる背景
- GAFAMへの転職のコツ
(結論)GAFAMで重要視されている5つの能力を身に着けよう!!
GAFAMで強調されている今後の世の中で活躍するために必要な5つの能力はこちらです。
※元々はハーバード大学でリーダーシップを教える教授が提唱している能力から抜粋しています
一層重要になる5つの能力
- Accountability and Responsibility(説明責任と責務)
- Problem-Solving(課題解決能力)
- Good Team Player(良きチームプレイヤー)
- Clear Communication(明快なコミュニケーションとプレゼンテーション能力)
- Strong Learning Ability(強い学習能力)
ニュアンスを正確にお伝えするために、原文の英語と日本語訳でお伝えしてします。
ご紹介した能力の詳細と、GAFAMが欲しがる能力であることを解説していきます。
- いまの時代に求められる5つのソフトスキル
- グーグル/アマゾン/マイクロソフトの採用基準
いまからの時代に求められる5つのソフトスキル
皆さんもご存知の通り、これまではハードスキルが重要視されてきました。
※ハードスキルとは、客観的な評価や識別が可能なスキルを指します。体系化されているものが多く、資格や検定などによって習得していることを確認できるものが代表的です。
ここ最近では、『エンジニアスキル・デジタルスキル』が重宝されてきました。
ところが時代とともに、『ハードスキル』だけでなく『ソフトスキル』にも重きが置かれるようになったのです。
言い換えると、現在は『エンジニアスキル・デジタルスキル』に加えソフトスキルの重要性が注目されています。
【重要な能力1】Accountability and Responsibility(説明責任と責任感)
世の中の変化スピードが増す中で、置かれる立場や環境がより不確実なものになっています。
そのような状況のなかで、「Accountability and Responsibility(説明責任と責任感)」がより重要となってきています。
困難なプロジェクトをより迅速にこなしていくために、自身の説明責任の機会が多くなり、責務をまっとうすることがより高いレベルで要求されるようになります。
また、その責務をやりきることが要求されています。
35才男性Amazon社員
我々の仕事には常に行動の説明責任がついて回ります。面白いところは、自身が責任を持ち前向きに行動することが評価される文化があります。なぜその行動をとったのか周りに説明できない人は「仕事できない人」として見られてしまいます。また、当事者意識を含む責任感も非常に見られています。
【重要な能力2】Problem-Solving(課題解決能力)
今までにもまして発生する問題が複雑になって来る中で、「Problem-Solving(課題解決能力)」が一層必要となってきています。
複数の部門をまたがないと、解決が困難なケースも増えています。
とくに「Critical thinking」と呼ばれる批判的思考が重要になり、「常に目的(ゴール)を意識する」「思考の癖・偏りを意識する」「問い続ける」ことが必要になります。
『Critical thinking』を通して、「問題解決の精度が高める」「物事の本質を見極める」「新たな視点や発想が生む」ことが必要になります。
29才女性Google社員
日々直面する問題に火消し作業するような仕事は求められていません。根本的に解決するためにはどうすればよいのかを常に求められています。この思考をもてない人は正直Googleには向かないと思います。
【重要な能力3】Good Team Player(良きチームプレイヤー)
チームと上手く協業して大きな成果を出す能力である「Good Team Player(良きチームプレイヤー)」も重要です。
チームとうまく連携して結果を出すためには、ただ仲良くすれば良いというものではありません。
『多様性』が重要視される中、一緒に働く仲間の文化的背景を理解し、効果的に協業していく必要があります。
『IQ』が叫ばれた時代はとうにすぎ、『EQ※』と呼ばれる共感能力が重要になっています。
※EQ=Emotional Intelligenct Quotientの略で、人の感情を上手く管理し・利用することのできる能力のことであり、心の知能指数とも呼ばれます。
40才男性Google社員
Googleでは個人プレーではなく『チームといかに世の中に変革を起こせたか』が重要な評価指標になります。多国籍チームで効果的にプロジェクトを回せるかが重要です。
チームでの連携を高めるために上司との関係を改善していきたい方は、ボスマネジメントについてまとめたこちらの記事もおすすめです。
>>【若手サラリーマン必見】今いる企業で活躍するには?ボスマネジメントの重要性【出世の極意】
【重要な能力4】Clear Communication (明快なコミュニケーション能力)
明快にコミュニケーションをとり、人を巻き込むことができる能力である「Clear Communication (明快なコミュニケーション能力)」も年々大事になってきています。
世の中はより不確実性が増しているので、コミュニケーションを通して仕事をする機会が増えています。
マイクロソフトのサティア・ナデラCEOが強調しているように、コミュニケーションの中で『明確さ』を示す必要があります。
31才男性Amazon社員
常に明確・明快なコミュニケーションが求めれます。社内で厳密さを求めるためのドキュメンテーション能力も重要です。仕事の職務内容(Job Description)にもほとんどの職種で、「good communication skill」などと明記されています。コミュ力はものすごく大事です!
【重要な能力5】Strong Learning Ability(強い学習能力)
グーグル、アマゾン、マイクロソフトで強調されている学習して変化するための「Strong Learning Ability(強い学習能力)」は、「変化に適応し、変化を起こしていくために必要不可欠な能力」です。
世の中が目まぐるしい変化をしていますので、残念ながら昨日の正解が今日の間違いになることが多々あります。
日々学び続ける姿勢こそ、現代の我々に最も必要な能力といえます。
39才女性Microsoft社員
学ばない人は「Fixed Mindset」と見なされ、即刻ダメ社員です。学ばない人は会社にはいらない!と、言われそうな雰囲気まであります。社員は毎年試験を受ける必要があり、自分の専門分野外のことも学ぶ必要があります。学ぶことが苦であれば地獄の職場です。
Googleの採用基準から知る
世界中の人材を魅了するGAFAM企業の募集要項を見ることで、この5つの能力が本当に今後求められていくのかをご説明していきます。
各企業で重要視されているソフトスキルは各企業の社風を反映していますが、大きな方向性としては同じことを強調しています。
冒頭お伝えした通り、GAFAM企業を含めたトップ企業では、昨今求める人材が少しずつ変化してきているのをご存知でしょうか?
上記で紹介した5つの能力が、グーグル、アマゾン、マイクロソフトの採用基準の中でどう扱われていて、どんな人物像を求めているかをみていきます。
3社に転職を考えていらっしゃる方もいると思いますので、転職成功に必要なTipsにも触れています。
グーグルの採用は紆余曲折を経ながら常に新しい試みがされています。
しかし根底にある重要視する人物像は変わっていません。
Googleが重要視する人物像
グーグルは『自立』し『自ら学ぶ』ことができて、『チームに貢献できる』人材を求めています。
採用基準で触れられている求められる人物像はこちらです。
Googleが求める人物像
- 仕事を成し遂げる人
- 熱意があり、自発的で、情熱的な人物
- 周囲に刺激を与え、協力できる人
- チームや会社とともに成長しそうな人
- 多彩で、ユニークな興味や才能をもっている
- 倫理観があり、素直に意思を伝える人物
グーグルは根本の思想は『性善説』に立っています。
最高の環境でグーグルの求める人材が集まれば、最高のパフォーマンスを自ずから発揮してくれる。
そして、会社が成長していくと考えています。
グーグルでは自分より優秀で謙虚で博識な人物を採用する方針です。
Googleに転職したい人は必ず押さえておくべき「グーグルらしさ」
グーグルはいかに仕事ができる人でもカルチャーが合わないと絶対に採用しません。
しかもこの漠然とした「グーグルらしさ」はグーグルで働いている人は皆なんとなくわかります。
この本を呼んで共感できなければグーグルには向いていないので、他のトップ企業を検討しましょう。
37才男性Google社員
Googleは自分で考えて動く人にとっては天国ですが、指示待ち人間には地獄のような会社です
グーグルについての知識を深めたい方は、グーグルトップセールスマンの特徴を解説したこちらの記事も合わせてお読み下さい。
>>Googleトップセールスマンに学ぶ禁断の営業スタイル!売れる営業マンに必要なスキルとは?
”Googleの採用基準から知る”まとめ
- グーグルが重要視している人物像は変わっていない
- 根底にあるのは『性善説』
- グーグルはカルチャーフィットも重要
Amazonの採用基準から知る
リテールの絶対王者とも言われるアマゾンでは、アマゾンの世界共通の『リーダーシッププリンシパル』があります。
マネージャーかどうかに関わらず『全社員がリーダーである』という信念のもと、日々の活動でこのリーダーシッププリンシパルに従って行動するように促されています。
Amazonの『Leadership Principle』
Amazonが掲げている「Our leadership Principle」という14個の行動規範です。
Amazonが掲げる14の行動規範
- Customer Obsession
- Ownership
- Invest and simplify
- Are Right, A Lot
- Learn and Be Curious
- Hire and Develop the Best
- Insist on the Highest Standard
- Think Big
- Bias For Action
- Frugality
- Earn Trust
- Dive Deep
- Have Backbone; Disagree and Commit
- Deliver Results
数は多いですが、こちらも5つの能力が当てはまっていると言えると思います。
また、アマゾンの根底思想は「性悪説」をもとにしているとも言えます。
ですので、すべてを『仕組み化』することでより高い次元で働くことができることを目指しています。
Amazonに転職したい人は「Our Leadership Principle」を熟読する
アマゾンの採用は最初から最後までLeadership Principleに沿っているかどうかをチェックされます。
このカルチャーに合うかどうかを一番に見ているので、対策が必要です。
社内での意思決定もすべてこの「Leadership Principle」をもとになされます。
こちらの本がこのカルチャーを知るのに役に立ちます。
32才女性Amazon社員
Amazonはもう巨大な会社にも関わらずスタートアップのような雰囲気があります。
常に「Leadership Principle」が意識されるので、年功序列もあまりありません。
”Amazonの採用基準から知る”まとめ
- Amazonでは全員がリーダーであるという考え
- 採用は『Leadership Principle』を元に行う
- 性悪説を元に仕組み化を重要視する文化
Microsoftの採用基準から知る
王者に帰りざいたマイクロソフトは、2014年に3代目CEOサティア・ナデラが就任してから破竹の勢いで成長しています。
その復活も、サティア・ナデラCEOが重要視している『リーダーシップ』を社内に浸透させたことが一因となっています。
サティアCEOは「閉鎖的であったマイクロソフト」を「協業を推し進めるマイクロソフト」に変革し、クラウドを推し進めたそうです。
Microsoftが重要視するリーダーシップ
マイクロソフトの3代目CEOに就任したサティア・ナデラが重要視したリーダーとしての行動はこの3つです。
MSが重視するリーダーとしての行動
- Bring clarity
- Generate energy
- Deliver success
これらの要素を要約すると、①リーダーはいかなる不確実な状況でも、その状況に明確さを示す必要があり、
②リーダーは、チームにエネルギーを注ぎ込み、自発的にチームからエネルギーが湧き出るようにします。
③最後にリーダーの仕事は、チームに成功をもたらすことです。
この3つの能力を持つ人がリーダーだとサティア・ナデラは述べています。
Microsoftに転職したいは「Growth Mindset」を身につける必要がある
サティア・ナデラがCEOになり、凝り固まった古い体質の企業文化である「Fixed Mindset」に新たな企業文化である「Growth Mindset」を根付かせました。
「Fixed Mindset」とはいまの自分の殻に閉じこもり、多様性を許容せず、学ぶことを諦めた姿勢です。
一方で、「Growth Mindset」とは、その逆で、自らの限界に挑戦し、多様性を楽しみ、自ら学ぶ姿勢のことを指します。
マイクロソフトはサティア・ナデラが就任するまでは、謙虚に学ぶ姿勢を忘れていました。
しかし、いまは挑戦する姿勢へと変わり、マイクロソフトは生まれ変わっています。
「Growth Mindset」はまさに「Strong Learning Ability(強い学習能力)」そのものですね。
面接でももちろんこの『リーダーの資質』と『Growth Mindset』を持っているかを見られます。
ちなみにサティア・ナデラがおすすめしている読むべき本はこちらです。
42才男性Microsoft社員
昔の閉塞的な雰囲気はかなり無くなり、会社自身が生まれ変わっていることを日々体感しています。
常に学ぶ姿勢が求められるので、自ら学ばない人にはつらい職場かもしれません。
”Microsoftの採用基準から知る”まとめ
- マイクロソフトは現在破竹の勢いで成長している
- 成長の一因はマイクロソフト自身が挑戦する組織になったため
- その変化の中で、『Fixed Mindset』から『Growth Mindset』重視へ転換が進められている
5つの重要な能力のまとめ
いかがでしたでしょうか。
ご紹介した5つのソフトスキルがいかに重要かわかって頂けたかと思います。
グーグル、アマゾン、マイクロソフトだけでなくホワイト企業への転職にも興味がある方は、ホワイト業界についてをまとめたこちらの記事も参考にして下さい。
>>【決定版】【ホワイト業界四天王】絶滅危惧種指定?!見つけて捕獲せよ!ホワイト業界!
最後に記事のまとめです。
記事のまとめ
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- ハードスキルとともにソフトスキルの重要性が増す
- グーグル・アマゾン・マイクロソフト等のGAFAMの採用基準でもソフトスキルの有無をみる
- ソフトスキル重視の姿勢はGAFAMのみならず、世界的トレンドである