- はじめて妊活という言葉を知った!
- 不妊治療をやっている友人が増えた…?
- まぁわたしには関係ないかな…?
最近「妊活」をしているという女性が増えています。
「妊活」とは、妊娠したい夫婦が、妊娠についての知識を得ることや、健康に気を付けること、そして妊娠するための活動を指します。
妊娠するための活動とは、具体的には、生理周期を把握し、排卵日を予測して、タイミングをとることや、生活習慣自体を見直すことを言います。
ただし、妊活を始めてすぐにすべての人が妊娠できるわけではありません。
排卵日の予測が間違っている、生理不順、排卵障害、着床障害、男性不妊など、様々な理由によって、スムーズに妊活が行かない場合があるのです。
特に仕事の忙しいキャリアウーマンの場合には、日々の仕事が忙しく、妊活を始めても、なかなか自然に妊娠することが難しい場合が多いのが現状です。
多くの人、とりわけキャリアウーマンにとって、不妊治療はまれなことではなく、とても身近な問題なのです。
子供は欲しいのか、キャリアとの両立はどうしたら良いのか、そして夫はどう考えているのか。
キャリアウーマンだからこそ押さえるべき妊活の基本として、不妊治療のこと、仕事と不妊治療の両立について、その問題点や解決策についてまとめています。
- 不妊の基本知識
- 不妊治療で起こりうる問題
- 不妊治療とキャリアの両立のむずかしさ
結論:後から知っては遅い不妊の現実。今から人生を考えておく!
不妊問題は、現代の我々にとって身近な問題となっています。
先進国はどこも晩婚化に連れ、不妊治療の問題を抱える夫婦の割合が多くなっています。
結婚されている方も、いまから結婚を考える方も不妊の問題は知っておいて損はありません。
いつ子供を持ちたいか、そのプランによって夫婦として人生を歩んでいくかも大きく方向性が決まります。
キャリアと子供のことを考える女性全員に、基本的な知識として知っておいてほしいことを6つのポイントでまとめています。
- ポイント1:不妊治療が始まる前のことを知っておこう!
- ポイント2:出産も妊活も早いほど良いは正解
- ポイント3:子供は何人欲しい?不妊治療にかかる費用と子供にかかる費用
- ポイント4:不妊治療中の転勤・単身赴任は不測の事態
- ポイント5:不妊治療は時間のやりくりとの闘い。不妊治療とキャリア問題
- ポイント6:会社員が優位?産休・育休もらえる給付金
ポイント1:不妊治療を始める前に準備すべきこと
子供が欲しいと思っていたのに、なぜか授からない。
タイミングが悪いのか、体調が悪いのか、お互いの身体になにか問題があるのか。
こんなふうに、不妊という考えが少しずつ頭をよぎっていきます。
皆さんもご存知の通り、不妊治療は一日も早く始めるべきでものす。
ですが、一度始めると慌ただしく日々が過ぎていくため、スタート前の準備がとても大切になります。
口コミの良いクリニックを予約し、身体に良いお茶を購入し、というスタートを切る人が私自身の周りにも多くいます。
調べたらすぐ行動!のキャリアウーマンにありがちな不妊治療のスタートです。
ここでは不妊治療を始める前に、本当に必要な準備についてステップごとにまとめています。
準備1:生活習慣を見直す
不妊治療のはじめの一歩としてお勧めするのが、生活習慣の見直しです。
とくに、「仕事のストレスで子供ができない」と考えている方は要注意です。
考えるべきは「仕事のストレス」ではなく、今の生活でネックとなりうる要因を改善することです。
具体的に見直すべきポイントは「食事」と「睡眠」です。
いざ子供が産まれたら、国産・オーガニックに手作りお菓子、子供に良い寝室環境をと考える人が多いのですが、その子供の基となっているのは、自分自身と夫の細胞(卵子と精子)です。
抗酸化作用やアンチエイジングなど色々耳にしますが、食事は難しく考えず、米・肉・魚(卵)・野菜・果物、バランスよく1日3食食べられればOKです。
足りない栄養素はサプリメント等で補いましょう。
特に、鉄分と葉酸は、子供が欲しいと思っている人は、クリニックを予約する前に、今日からでも摂取しましょう!
睡眠は、「翌朝疲れが取れた」と思えることを基準にし、その為に時間と質を整えましょう。
運動は、これらが出来て余裕があれば取り入れましょう。
準備2:保険を見直す
次に、保険(入院保障などの医療保険)の見直しです。
なぜ不妊治療を始める前に保険を見直すかというと、「不妊治療を始めたら入れない場合がある」ことと、20代~30代の女性が保険請求する理由の多くが「妊娠中のトラブルによる入院」と「帝王切開」だからです。
近年、入院日数が短くなったことに伴って、保険の多くが、日帰り入院や通院などの補償を手厚く、逆に長期入院の保証は少なめというものが多いのが特徴です。
ただし、例外となるのが、妊娠・出産の伴う入院です。
もし切迫早産などと診断されると、産前2~3か月入院することもあります。
医療保険にまだ加入していない人は、女性特約がある保険などを中心に保険に加入しましょう。
すでに保険に加入している人は、入院日数などを確認し、妊娠・出産を考えている期間だけでも良いので、保険の上乗せなども検討してみてください。
保険の情報をもっと知りたい方は、必要な保険についての情報をまとめたこちらの記事も参考にしてみて下さい。
>>必要な保険と不要な保険!入るべき保険を生保レディが解説!
準備3:妊活スタート時期を夫婦で話し合う
妊活は、ある日突然始めるものではありません。
また、まずは自分だけでも先に検査に行くというのはあまりお勧めしません。
妊活を考える時は、夫婦一緒に考え、2人で揃ってスタートしましょう。
一度一緒に検査してみようと2人で納得出来たら、2人そろってクリニックに足を運びましょう。
一度通院を始めると、女性側はどうしても通院回数が多くなり、カフェイン・アルコール摂取にも気を使い、ホルモン剤等飲む場合には体調を崩しやすくなります。
また、治療が進むと旅行などの予定も立てにくくなります。
一緒に旅行に行ってから、2人で大好きなお酒をおいしく飲んでからなど、2人でスタートを決めて楽しく治療を始めましょう。
スタートを一緒に切れると、その後の不妊治療への理解もスムーズになります。
先に妻だけ検査に行き、夫の検査を先延ばしにしていると、中々夫が検査に行ってくれない等、夫婦間でのずれも生じやすくなるので要注意です。
準備4:出産年齢から逆算して、不妊治療のステップアップ時期を決めておく
楽しく不妊治療を始めても、年齢別の妊娠率や出産率など、どうしても年齢がネックになってきます。
不妊治療を始めたら、すぐに妊娠して出産できる場合もありますが、そうでない場合も考えなければいけません。
不妊治療は、タイミング→人工授精→体外受精→顕微授精とステップアップしていきます。
初診の年齢が30歳前後だと、まずはタイミングを数ヶ月、それでダメなら人工授精を5~7回してみましょう、となります。
妊娠のタイミングは月に1度しかありませんから、タイミングで数ヶ月、いざ人工授精にステップアップをしようと考え、人工授精を7回すると、あっという間に1年経ってしまいます。
仮に30歳で不妊治療を始めた人が31歳数か月で妊娠しても、出産時は32歳です。
今33歳前後の人は、ゆっくり治療をしていると、出産時年齢は高齢出産と言われる35歳を超えることもあります。
治療を始めてから考えるのではなくて、夫婦で最初の検査に行った際に『何歳までに妊娠できなければステップアップ』というのを具体的に決めておきましょう。
"ポイント1:"不妊治療を始める前に準備すべきこと" まとめ
- 食事と睡眠を見直し、保険について知識を得る
- 妊活は夫婦で行うことを改めて意識する
- 不妊治療のステップを把握する
ポイント2:出産も妊活も早いほど良いは正解。妊娠・育児と年齢の関係性
晩婚化の世の中の流れもあり、初めて出産を経験する女性の平均年齢も上がっています。
今までは表面化していなかった、年齢による自然妊娠の確率の低下なども頭の片隅においておくほうが懸命です。
若い方が良いと思ってはいても、自分はまだ大丈夫だろうと思う人、キャリアを積んでから出産したい、まだまだやりたいことがあると思っている人も多いのが現状です。
実際初産の年齢は年々上がってはいますが、実際ママになった人たちの声を聞くと、やはり早いうちが良いのかなと思わずにはいられません。
知っておこう1:こんなに違う、年代別産後ママの悩み
新生児を連れて産後ママの集まりに行くと、ママのバックグラウンドは違っても、同じ月齢の子供を目の前に話が弾みます。
そして年齢層によって話題も様々。それぞれの年代別の悩みを抱えています。
20代悩みは、周りに出産している友人が少なく、情報源がSNS頼りになること、周囲の友人は趣味に仕事にと楽しそうなのに、自分だけ育児と取り残されている気がする。
また、親世代も比較的若い為、手助けが欲しいのにまだ両親が現役で働いていて、手伝いにきてくれないことなどもあります。
また、せっかく入社した会社・築き始めたキャリアを中断したことで、今後のキャリアについて悩んでいる、といった声も聞きます。
一方、30歳を超えると悩みの内容が大きく変わります。
まずは産後体重が戻らない問題。
20代でもこの問題はありますが、30代は努力しても落ちにくくなります。そして体重は落ちても体形が戻りません。
そして30半ばを過ぎると、腱鞘炎や腰痛など、何かしら身体の悩みが出てきます。
30代が我が身を酷使しながら育児している時、20代のママは既にヒールの靴で走り回れるほど回復しています。
そして2人目問題です。
キャリアを考える上で、次の出産のタイミングは大きな問題です。
年齢が上がるほど、この問題は顕著です。
20代~30代前半であれば、連続して育休を取得し(3人連続で取得している人もいます!)、育休明けからキャリアを継続して築くというのも良いでしょう。
30代半ば以降に第一子を出産した場合、早いことに越したことはありませんが、自分自身の体力・気力ときちんと相談しながら2人目については考えましょう。
知っておこう2:30歳は若い?まだ30歳だから大丈夫は危険
突然ですが、ご自身の『AMH値』をご存じですか?
AMH(アンチミューラリアンホルモン)値といい子宮年齢を表すものです。
実年齢が若くても、このAMH値が低いと自然妊娠が難しい可能性や、早期閉経の可能性もあります。
また、毎月きちんと排卵していますか?
毎月月経があるから大丈夫と思っていても、実は無排卵月経だったという場合もあり、この場合いくらタイミングをとっても中々妊娠できません。
PCOS(多嚢胞性卵胞症候群)の人に多い症状で、若い女性、痩せ気味の女性も注意が必要です。
年齢も若いし、毎月生理があるから自分は大丈夫と思っていても、実際に検査を受けてみないとわからないこともあります。
子供が欲しいと思ったら、早めに検査を受けてみることが重要なのです。
知っておこう3:男性の年齢も影響?男性不妊を考える
不妊治療を考える時、女性の年齢ばかりフォーカスされがちですが、男性の年齢は関係ないのでしょうか?
具体的には女性側ほど研究がされていないのが現状ですが、近年では不妊の原因の半分は男性と言われるようになりました。
同じ年代の女性の夫の年齢が年上の場合と年下の場合では、年下の夫を持つ女性の方が妊娠率が高い、といった研究結果や、男性の年齢が上がるにつれて、子供に自閉症などの障害が起こりやすいといった研究結果も近年出てきています。
検査に行くと、男性・女性ともに原因が顕著にはない場合には、女性の加齢を原因とされがちですが、検査結果に特に異状がなくとも、男性も日々の生活に気を配りましょう。
”ポイント2:出産も妊活も早いほど良いは正解。妊娠・育児と年齢の関係性” まとめ
- 年代ごとにママの悩みが異なる
- 30歳が若いとは言えない
- 男性の年齢も大きく関係がある
ポイント3:子供は何人欲しい?不妊治療にかかる費用と子供にかかる費用
自然妊娠が難しくなってくると不妊治療が始まっていきます。
不妊治療を始める上で、ネックとなるのが費用問題です。
一般的には、タイミング療法、人工授精までは保険適用、体外受精、顕微授精は保険適用外の治療とされていますが、保険適用の範囲と思っても、クリニックよってかかる費用は様々です。
費用についてはそれぞれのHPに明示されていますので、クリニックを比較する際に確認する必要があります。
保険適用になっていく治療もあると思いますので、最新の情報は常にチェックも必要です。
問題1:産まれたら終わりではないお金問題。不妊治療の予算は明確に
不妊治療を考える際に、ステップアップのタイミングと同時に決めておくべきなのが『費用問題』です。
特に体外受精・顕微授精となると、費用が一気に高くなります。
クリニックにより費用は異なりますが、一度に30~50万程度かかるのが普通です。
検査、タイミング療法、人工授精、体外受精とステップを踏んでいくと、トータルで100万円前後は費用が掛かります。
また、体外受精でも一度で成功するとは限らず、何度も移植を繰り返すこと、AMH値が低い場合や、年齢が上がると採卵すら出来ないこともあります。
このように、治療を繰り返すと費用は上がっていきます。
そして一度治療を始めると、万が一妊娠しなかった場合に終わりを決めるのが難しくなります。
仮に子供が出来なくても、その後の人生は続きます。治療を始める際は、2人で事前に予算を決めておくことが大事です。
また、予算を決める際には、国や自治体からの助成金の対象なのか、助成はいくらなのかも把握しましょう。
問題2:教育費・生活費・住宅費、子供の人数は経済問題に直結
予算を考えるときは、出産した後のことも考慮する必要があります。
子供が産まれると、様々な費用がかかります。
新生児のうちは、ミルクやおむつ代、1歳を超えると大人の半分~2/3程度食費がかかってきます。
衣服や靴も3か月~1年程度でどんどんサイズアウトしていきます。
生活費は家庭によってかなり差がありますので一律何万円かかる、という考え方ではなく、今かかっている生活費×1.3~1.5倍と見積もっておきましょう。
また、3歳児未満から保育園に入れる場合は、保育料がかかります。
認可園は収入に応じて保育料を試算するため、共働き世帯だと月に5~10万程度かかります。
自治体に問い合わせることで、費用については事前に知ることができますので、今現在の収入が続いた場合、保育料はいくらなのか調べておくことをおすすめします。
教育費も、0歳児からの習い事でも学習系、運動系、様々あり、自宅学習として人気の英語教材はフルセット購入すると100万円するものもあります。
継続することが大事なので、夫婦で予算を決めて、大人も楽しめるものを選択しましょう。
首都圏に住んでいる場合、気にすべきは住宅費です。
地方の場合は間取りに対してそもそもの面積が広いことと、賃料が都心と比較すると比較的安価なので1部屋増えても費用はさほど変わりませんが、首都圏となると話は別です。
ファミリー向けの住宅はそもそもの供給量が少ない為、賃料が一気に跳ね上がります。
子供1人であれば、広めの1LDKでも暮らすことは可能なので、近隣に公園や子育て支援センター、図書館があるなど、子供と楽しめる施設があるかなどの条件も含め、住宅を選ぶようにしましょう。
問題3:2人目・3人目不妊も。治療は一度で終わらない
不妊の悩みは2人目以降も続きます。
1人目を自然妊娠できても、2人目が不妊で悩んでいる。
1人目は人工授精で授かったので、2人目も人工授精までは考えているけど、それ以上のステップアップを悩むなど、子供を2人以上望んでいる場合、悩みは続きます。
1人目を出産した際より、当然夫婦の年齢も上がっていますので、悩みはより深刻です。
不妊治療の予算とステップアップを考える際は、2人目以降のことも同時に考えておきましょう。
また、教育費や生活費の予算を考える際や、住宅購入をするタイミングも2人目以降のタイミングを考える必要があります。
一度子育てが始まると、日々忙しく、次の子供のことを話しあうタイミングを取りにくくなります。
上の子が何歳になるまでに、次の治療を始める、予算はいくらまでと、事前に夫婦で話し合っておくことが大切です。
”ポイント3:子供は何人欲しい?不妊治療にかかる費用と子供にかかる費用” まとめ
- 不妊治療の予算は明確にする
- 子供の人数は経済問題に直結する
- 2人目以降の不妊治療も考える
ポイント4:不妊治療中の転勤・単身赴任は不測の事態
不妊治療を始めてからの転勤問題はとても厄介です。
年齢問題もあり、一日も早く不妊治療を始めたいと思っている場合でも、1年以内に転勤の可能性がある場合は始めるタイミングを夫婦で話し合いましょう。
また、職場に理解がある場合は、上司も巻き込んで話し合いが必要になるケースもあります。
具体的にどのような問題点があるのか、事前に夫婦で話し合っておきましょう。
問題1:単身赴任になると治療のタイミングを合わせることが困難
夫が単身赴任となる場合、夫側に特に原因が無い場合には、日々の通院は妻がメインになりますので、通院自体は問題ないように思えます。
タイミング療法や人工授精の段階においても、夫が赴任先から戻れる日にうまく卵子が育ち、タイミングが合えば問題ありません。
しかし、不妊治療の難しいところが、今日がタイミングだと思っても、いざ通院して診察すると思った通り卵子が育っておらず、「明日また来てください」となるところなのです。
そしてさらに厄介なのが、このタイミングを逃すと、次のタイミングは翌月まで来ません。
この1ヵ月の妻の通院は無駄になってしまうのです。
どうしても単身赴任が避けられない場合、週の半分は在宅ワークに変更するなど、夫側の働き方も柔軟に対応できるよう、工夫が必要となってきます。
問題2:ステップアップ後に転院する場合の問題点(クリニックに保管してある受精卵のお引越し問題)
体外受精、顕微授精までステップが進むと、採卵、授精をし、受精卵を移植という流れとなります。
排卵誘発をし、出来た受精卵を凍結保存する場合や、採卵を複数回してから移植をする場合もあります。
これらの凍結胚は、治療をしているクリニックに保存されるため、通院が難しいほど遠方に転勤する場合には、凍結胚のお引越しも必要です。
凍結胚のお引越しは、引越し前、引越し先の双方のクリニックの同意が必要となり、また当然ながら費用もかかります。
ステップアップ後に遠方に転勤の可能性がある場合には、事前に凍結胚のお引越しが可能か等もクリニックに確認しておきましょう。
問題3:2人目・3人目不妊治療のタイミング
2人目・3人目以降の治療となると、上記の単身赴任のタイミングや、転院の問題、いずれも考えなければいけません。
さらに、通院の際の子供の預け先なども考慮する必要がある為、更に問題は複雑になります。
転勤が短期スパンである場合には、1人目出産後の育休中に、2人目の治療をすぐ初めてしまうのもおすすめです。
ただし、その場合には早めに断乳をする必要が出てきます。(妊娠中に授乳すると早産の危険性があるため、断乳をすすめられるケースが多いです。)
すぐに治療を再開するのであれば、早めにミルクに切り替えるなどの対応も必要になってきますので、治療の計画は早めに立てる必要があります。
”ポイント4:不妊治療中の転勤・単身赴任は不測の事態” まとめ
- 単身赴任になると治療のタイミングを合わせることが困難になりえる
- 転院する場合の問題も多い
- 2人目以降の不妊治療のタイミングにも影響する
ポイント5:不妊治療は時間のやりくりとの闘い。不妊治療とキャリア問題
不妊治療は、キャリアアップを考える際、相反する問題となります。
特に、治療開始年齢が遅くなればなるほど、既に築いてきたキャリアもあるため『治療との両立』がより困難となります。
不妊治療とキャリアを出来るだけ両立させるためにはどうしたら良いのでしょうか。
やること1:仕事への影響を最小限に出来るクリニックを選ぶ
仕事への影響を考える際、一番大事なポイントはクリニック選びです。
クリニックを選ぶ際には、治療実績、費用の他に、立地と診察時間と曜日、どこまで治療をしているかを比較検討する必要があります。
通院が始まると、連日通院をするような周期も出てきます。
全ての通院時に休暇を取得することも難しいと思いますので、通勤している人は、通勤先からの行きやすさを重要視しましょう。
在宅ワークが進んでいる人は、自宅からの通いやすさを重視しましょう。
次に診察時間と曜日です。
17時・18時までのクリニックもありますので、勤務後にも通えるよう、遅くまで空いているクリニックがおすすめです。
また、ステップアップした際に、連日注射などが必要な場合もあります。
そういった場合も想定して、土日も診察や、注射などの対応が可能かも事前に調べる必要があります。
また、治療のステップアップについては、一般診療→人工授精→体外受精→顕微授精となりますが、クリニックによって全ての治療を行っていないこともあります。
ステップアップを考える際に、転院が必要ないよう、事前にどこまで治療できるかも調べておきましょう。
やること2:今のキャリアで時間のやりくりを考える
不妊治療を始めると、どうしても今まで通り仕事をすることが難しくなります。
突発的な休みを取る必要がある場合もあり、キャリアを築いている人にはとてもストレスです。
上司や周囲に不妊治療をカミングアウトし、理解を得られる場合もありますが、中々上手くいかないことが多いのが現実です。
忙しくて不妊治療が出来ないと感じている人は、少し自分自身の業務を見直してみましょう。
なぜなら、不妊治療がうまくいって出産できたとしても、子供が小さいうちは、子供の体調などにより急な休みを取得することも多くなるからです。
不妊治療をしているうちから上手く時間のやりくりを出来るようになると、その後の育児と仕事の両立も上手くいきやすいです。
業務の整理について大事なことは、自分しか出来ない仕事を無くすことです。
常に、すぐ引継ぎが出来る状態に整理しておくこと。周囲の人に感謝を伝え、他の人の業務も積極的にフォローすることの3つです。
この3つが出来ていれば、あえて不妊治療をカミングアウトしなくとも、周囲に迷惑はかけますが、仕事と治療の両立は出来るかと思います。
やること3:転職するなら早めの決断を
いくら本人が努力しても、職種や業務内容によって、時間のやりくりに限界がある場合もあります。
また上司・同僚によっても、理解を得難い場合もあります。
いくら努力しても、どうしても治療に支障をきたしてしまう場合は、社内での配置転換や、場合によっては転職を考える必要もあります。
転職が必要な場合は、出来るだけ早く動き出しましょう。
また、管理職登用が近いという人は、思い切って管理職になってしまうのが良い場合もあります。
管理職になると、時間労働制から成果を求められるようになるため、在宅等でも仕事が可能な場合には、管理職になった方が上手く時間の管理が出来る人もいます。
自分自身にあった働き方を考えましょう。
ただし、時間に自由がきくからと言って、安易にフリーランスになることはお勧めしません。
会社員だからこそのメリットについても知っておく必要があります。
”ポイント5:不妊治療は時間のやりくりとの闘い。不妊治療とキャリア問題” まとめ
- 仕事への影響を最小限にできるクリニックを選ぶ
- 今のキャリアでの時間のやりくりを考える
- 転職が必要なら大胆に決断することが必要な場合も
ポイント6:会社員が優位?産休・育休もらえる給付金
不妊治療とキャリアの両立を考えると、時間的に自由のあるフリーランスになることを考える人もいます。
また、現在フリーランスとして働きながら、不妊治療と両立をしている人もいると思います。
不妊治療中にはメリットのあるフリーランスですが、産休・育休や給付金についてはデメリットと感じられる点も出てくるため、事前にどの様な違いがあるか把握しておく必要があります。
知っておこう1:産前産後休暇と育休手当
妊娠し、出産予定日が決まると、会社員の場合、産前産後休暇を取得することが出来ます。
産前は出産予定日より6週間前から、産後は8週間まで働くことが出来ません。
会社の制度により異なりますが、この期間会社から給与が出る場合と出ない場合があります。
出ない場合には、所属している健康保険組合から「出産手当金」が支給されます。
支給額はおおよそ給与の3分の2程度です。
また、会社員の場合は、この産前産後休暇が明けた後も、子供が1歳をむかえるまで、育休を取得することができます。
また、認可保育園に申込をし、入園が出来なかった場合には、この育休は1歳6か月まで延長することも可能です。
育休中は、育休手当を受け取ることが出来ます。
6か月まではおおよそ給与の67%、6か月後は50%となります。この支給額は、育休前の6か月分の給与を元に計算されます。
フリーランスの場合、これら給付金を受け取ることが出来ないのです。
知っておこう2:妊娠中のトラブルもお金の面なら会社員は安心
これまで病気などしたことがない人でも、妊娠中に長期入院となる場合もあります。
切迫早産などと診断されると自宅安静、子宮頚管が短いと判断されると出産まで入院となる場合もあるのです。
数日であれば、有給休暇と自宅や病室でWi-fiを利用して仕事を続けられる場合もありますが、切迫早産で張り止めの薬を飲むと副作用が出る場合もあり、在宅での仕事も難しくなります。
長期で仕事が出来なくなった場合、会社員であれば傷病休暇を取得し、傷病手当を受け取ることが出来ます。
フリーランスの場合、この補償がありませんので、妊娠中の体調にはより一層気を付ける必要があります。
知っておこう3:妊娠・出産のタイミングだけ会社員になるはあり
産前産後休暇、育休、育休手当に、万が一の場合の傷病手当など、不妊治療から妊娠・出産期において会社員であるメリットは様々あります。
もちろん、フリーランスであっても、会社員時代以上に収入があり、やりがいもあり、仕事と不妊治療・出産・育児を両立している人も大勢います。
ただ、保活においても、フリーランスは育休明けの会社員と比較して、入園に必要な基礎点が低いなどのデメリットもあります。
時期に拘らないのであれば、育児がひと段落してからフリーランスになることもおすすめです。
今現在、フリーランスとして働いている人も、出産・育児を考えるタイミングで、一度会社員となるメリットは大きいでしょう。
”ポイント6:会社員が優位?産休・育休もらえる給付金” まとめ
- 産前産後休暇と育休手当を知っておく
- 妊娠中のトラブルでも会社員なら安心
- 妊娠・出産のタイミングは会社員でいる選択肢はあり
まとめ
最後に、妊活は頑張った人が報われるものではありませんし、必ずしも臨んだ結果が付いてくるとは限りません。
もしかすると、キャリアウーマンにとって、人生で初めての挫折経験と感じる人もいるかもしれません。
不妊治療を始める際に忘れてはいけないことは、不妊治療は人と比較するものではないこと、そしてもし、仮に妊娠することが出来なくても、その後の人生は続くということです。
大事なのは、夫婦で足並みをそろえてスタートすること、ステップアップについても夫婦で認識を合わせること、息詰まったら思い切って休憩する勇気を持つこと、辞め時を予め決めておくことです。
ゴールが分かりにくい不妊治療だからこそ、スタート前の準備を大事にしましょう。
記事のまとめ
ここ画像自動入力
- 不妊治療は誰もが抱える可能性がある問題
- 妊活も出産も早いほうが良いのは正解
- 不妊の現実を知り、いまから自分の人生プランを考えておく