- 『みなさんは今の仕事内容に満足していますか?』
- 『みなさんは自分が希望した職種につけていますか?』
- 『違う職種にチャレンジしたいと思ったことはありませんか?』
誰もが自分の職種はこれでいいのだろうか?
と思い悩んだことがあると思います。
職種は仕事の満足度を決める上で非常に重要な要素です。
筆者は新卒入社した外資系の会社で『配属リスク』という名の魔物にしてやられました。
希望していない職種となり、『絶望』を味わいました。
その経験を通じて『職種の重要性』を学びました。
職種で年収が倍近く変わるという稀有な体験をしました。
- 新卒の配属リスクで人生棒にする可能性がある
- 職種で自分の市場価値も決まる
- みんなと同じであることのリスク
新卒で世界的に有名な会社に入ったのに絶望
憧れた新社会人の生活は『そこ』にはありませんでした。
就職氷河期に頑張って悩み抜いた上に決めた会社は外資系のBtoBの会社でした。
社会人になるまでは、期待に心膨らませて、晴れて社会人になったときはウキウキで入社式に望んだものです。
とそう語っていました。
これが絶望か。入社シャッフルにのまれる
入社式当日にもらった辞令という紙には、地方の営業職ということが書かれていました。
はっきり言って『絶望』した。
生まれて初めて地方を離れ、東京という地で活躍することを夢見ていました。
しかも、理系だった自分がまさか営業になるなんて夢にも思いませんでした。
受け身の結果はいいことない
なんてことは面接の最中も、内定をもらった後も、”一言”も言われませんでした。
内定式前のアンケートにも、経営企画、マーケティング志望と書いたはずだったのに。
それまでも、営業以外の仕事であることが匂わされていました。
この会社に絶望しました。
『会社は理解してくれている』とタカをくくっていたが、そんなことは当たり前にありえない。
受け身でいると、会社の都合で自分の人生を決められてしまうことを痛感させられました。
”新卒で世界的に有名な会社に入ったのに絶望” まとめ
- 入社一日目の辞令で地方の営業職
- 会社から営業職と言われてはいなかった
- 会社が自分を理解してくれていると勘違していた
地方の土方営業でキャリアがスタート
新入社員研修として東京で1ヶ月ホテル暮らしをした後に、いざ地方へ配属されます。
この後待っている現実は想像を軽く超えて、ひいきめに行って『さいあく』でした。
これまでの頑張ってきた人生を否定され続けます。
配属リスクという敵…
さて、筆者は地方の大学だったのですが、大学時代に東京で伸び盛りの会社でインターンをさせて頂いていたので、仕事の基礎は出来ていました。
(当時は数人の会社でしたが、今はかなり大きい会社になっています。)
控えめに言って同期の中でも、トップクラスに仕事が出来るようになっていました。
しかし、現実は厳しいものです。
配属された部署は、資材を売る部署であり、しかも地方の卸売の業者を担当です。
週に2日は、卸売業者が取引先の職人さんに挨拶してまわるところを同行する日々。
地方で営業まわりの日々だったのです。
ちなみに同期の中で、ぜんぜんいけてない人が本社マーケティングや人事配属という謎。
真剣にそう思いました。
仕事が出来ても…
企画作り、資料作り、データ編集などのスキルを持っているにも関わらず使う機会がまったくない。
もっぱらの仕事はカタログもって、営業周りすること。
職人さんに営業しに言ってタバコを投げつけられた日もある。
スーツ着て、現場入ってくるな!と言われる日々。
新入社員はなぜか試用期間の3ヶ月は営業車を使ってはならず、10Kgはあるカタログを片手に地方の電車やバスを乗る。
しかも、地方。交通の便は悪い。
と本気で毎日考えた。
ちなみに上司はその部署らしいガタイのいい強面でした。(身長180cm超え、体重100kg超え)
しかもパソコンは苦手。
パソコンのマウス代わりの赤ポチを親指を使って器用にカーソルを動かしているのを見て、「終わってるな、この会社」と落胆したことを忘れません。
(世界的にものすごく有名な会社です)
”地方の土方営業でキャリアがスタート” まとめ
- 大企業の総合職の配属リスクは敵
- 仕事が出来ても使えるかどうかわからない
- 現場仕事だとITリテラシー使うところもない
世界の名だたる企業の社員にも関わらず、転職でオファーもらえない
思い描いていた新社会人生活とは程遠い生活をしていて、やはり転職するしかない、と決意しました。
土方営業していては『自分の今後のキャリアがダメになる』と思いました。
しかし、このときはまだ試用期間終わったばっかりです。
来たる入社1年が過ぎた日にソッコーで動きました。
年収下がる。400万円以下
そこで勝負に出ました。
転職サイト&転職エージェントさん使い倒しました。
営業車の中で面接対策もバッチリしました。
50社応募して、面接に進めたのがたった5社です。
結果、なんとか内定はもらえました。
しかし、会社のランクは下がる、給料は下がる、職種は営業という結果でした。
レールからはずれるとはこういうこと
なんでも『Zenさんは職歴が浅く1年でやめる』ということは、悪い印象のようです。
それに今の会社から不満で転職するように見えちゃいますね
と担当のエージェントから言われました。
と思いました。
”世界の名だたる企業の社員にも関わらず、転職でオファーもらえない” まとめ
- 土方営業でキャリアは大丈夫?
- 年収は下がってしまう
- レールから外れるという現実
人事異動で会社の中枢部署へいけるか?
悔しくて涙が出ました。
就職活動をあんなに頑張って、内々定を出してくれたときに役員から「ものすごく期待している」と言ってくれたのはなんだったんだ。
しかも全然意見も聞いてくれない。
良い会社に入っても自分の価値は上がらない
イメージしていたキラキラな新社会人生活の現実は『土方営業』。
有名会社に入っても自分の価値は上がらない『良い会社にいるだけではダメ』なんだと理解しました。
社内異動への道
悩んでても人生は変わらないので、『社内異動』すると決意。
最も権力を手にできる、会社を動かせるポジションにいくと決意。
もちろん、そんな花形ポジションは手をこまねいていても土方営業の自分には絶対チャンスはこないことはわかっていました。
ですので、力のある人に直接お願いすることを決意。
そこからは大変でしたが、生きる希望がわきました。
まずは自分のアピール資料を作成。
運良く人事部長とは、新入社員研修などで接点があったので、ここだ!!と思い、早速連絡。(ベンチャー企業のエレベーターピッチさながら)
人事部長に一世一代のプレゼンをしにいきました。
業務後、新幹線で東京に行き、これだけのために時間を作ってもらいました。
新入社員1年目の作った資料です。誰にも添削してもらっていません。
お世辞にもクオリティが良いとは言えません。
プレゼンしているときは喉がカラカラで、10分のプレゼンが2時間くらいに感じました。
しかし熱意が伝わったようです。
と言われました。
仕方ないですよね?
ハードルは自分の業績作りと関係部署への根回し
そこからやることは2つです。
- 自分の業績を上げること
- いきたい部署のお偉いさんに話を通すこと
業績アップのために、無い頭をフル稼働しました。
部門のビジネスは、広告資材の卸売の管理がメインです。(つまり卸売に頭を下げる仕事です)
斜陽産業であり何もしていないと売上は落ちていきます。
自分の業績を上げるためには、他の人と同じことをやってもダメです。
資材を搬入するかを決める大手のメーカー(広告主)などに飛び込み&紹介営業に従事することを決意。(つまり卸売ではなく広告を決める人たちに営業するということです)
完全にいまの部署の守備範囲を超えています。
しかし関係ありません。
卸売のビジネスで発注元を押さえて、卸売業者に紹介すると絶対に信用が得られると思ったからです。
その取組を開始して…
…3ヶ月
…半年
その作戦が大成功!!
いままでの土方営業する必要がなくなり、卸売業者の社長から接待をうけるようになりました。
発注元である広告主を押さえたので、卸売業者は自分たちに仕事を回してほしいですからね。
業績はこれで倍増し、目標をクリアしました。
一方のお偉いさんへのアピールの話です。
希望部署の部長以上が地方に来るときはアポをとらせてもらって、人事部長にプレゼンしたようにアピールしました。
とくに効果的だったのが、役員が地方オフィスにきたときに若手に時間を作ってくれるセッションがありました。
あるランチ会のとき、加藤常務(仮名)が喫煙室いくのを見かけて、喫煙室にまでおしかけてプレゼンしました。
その加藤常務が、希望役員と飲み友達らしく話を通しておいてくれることになりました。
次週、まさか希望部門の役員である高橋役員(仮名)から直接メールを頂きお電話の時間をいただきちゃっかりアピールさせていただきました。
喫煙所への突進からわずか2週間で希望部門の役員とのつながりができました。
”人事異動で会社の中枢部署へいけるか?” まとめ
- 良い会社に入るだけでは自分の価値が上がるとは限らない
- 社内異動は力技
- 行動すれば何かが変わる
1年後に転職市場価値がバク上がり
人間追い込まれて、どうしても達成したい目標があると成果が出るもので、1,2年目ともに良い成果を上げることが出来ました。
そして2年目の終わりの辞令で無事本社ポジションを勝ち取る事ができました。
人事部長からの当時のメールを紹介させていただきます。
Zenくん、
希望部門への異動おめでとうございます。
この異動は極めて異例です。
営業部門から経営管理に異動した人は初めてで、かつ、3年目で異動した人も始めてです。
1年前に私に熱意を見せるために新幹線で東京に着て、2時間もせず帰っていった日を昨日のように思います。
次の部署は、Zenくんの意思決定で会社に所属する数千人が動いてしまうポジションです。
日々勉強して会社をより良い方向に導いてください。
人事部からサポートしますので行き詰まったらいつでも相談に来るように。
人事部長 畑山
400万円から750万円へ
本社でのポジションは、ファイナンスに属する経営企画のポジションです。
会社の売上/利益目標を作成し、予算を決めていくポジションです。
今までの土方営業と真反対といってもいいくらい経営者と近いポジションでした。
とても専門性の高いポジションであったため、毎日家に帰ってから会計・財務の勉強する毎日でしたが、とても充実した日となったことを覚えています。
そりゃあ現場回って、タバコ投げられるのより知識が溜まっていきますよ。
異動前の市場価値は400万円でした。
どのくらい転職で価値が出るのか興味が出て、1年経った社会人4年目に転職活動をしたところ、概ね750万円ほどを提示していただけました。
”1年後に転職市場価値がバク上がり” まとめ
- 無事に希望のポジションを勝ちとる
- 年収がほぼ倍になる
- 同じ会社なのに充実した日々になる
学び:自分の価値は頭の良さで決まらない。職種で周りからの評価/価値が決まる
今回、筆者自身の頭の良さや実績という観点ではほぼ変わらないのに、市場価値が大きく上昇するという経験をしました。
これは、転職の市場では職種が大きな価値判断材料だということです。
個人の能力というのは、どんな職種なのかで決められてしまいます。
職種で見られる自分の価値
職種は次の公式で価値が決まります。
職種の価値 = 希少性 × 専門性(スキル)の高さ
希少性は市場の需要に対し供給がどれだけあるかということです。
専門性の高さは、求められる専門性も深さのことであり、弁護士や会計士等の国家資格も高い専門性といえます。
さらに、これからの時代に必要とされる専門性(スキル)に興味がある方はこちらの記事も参考にしてみて下さい。
>>今後より重要になる5つの能力を知ろう!グーグル、アマゾン、マイクロソフトへの転職の近道
転職での自分の市場価値
ちなみにあなた自身の転職での市場価値はこちらです。
転職での市場価値 = 職種 × 業種(業界) × 役職
今回の筆者のパターンでは、『職種』だけが大きく変わりました。
それでも400万円→750万円になるのです。
”自分の価値は頭の良さで決まらない” まとめ
- 能力がある人は専門性の高い職種で働いていると認識されている
- 今の職種でどんな人か見られる
- 自分の市場価値の測られ方をしっておく
まとめ:みんなと同じ職種はレッドオーシャン。みんなと同じことをやっては差別化できない
今回の記事はいかがでしたでしょうか。
職種の大事さをみなさんにお伝えしてきました。
みんなと同じ職種で、需要より供給が多い職種は求められません。
そんな職種の中では人一倍努力が必要になります。
筆者からのおすすめは勝てる場所で戦おうということです。
では、今回の記事のまとめです。
記事のまとめ
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- いい会社に入っても配属リスクがつきまとう
- 職種で人生振り回されることもある
- 職種が変わるだけで年収が倍近く変わることもある