- MBAに興味あるけど、取得する意味はある?どう役立つの?メリットは?
- 海外のMBAを卒業すれば、海外で就職できる?
- GAFAMに就職するにはやっぱりMBAは必要?
このWebサイトを訪れている人たちの中には、MBA取得を視野に入れている人もいらっしゃると思います。
「MBAで経営学を学べばビジネス上の勝ち組になれる」そんな法則は今でも本当に成り立つのでしょうか。
今回は、筆者が実際にアメリカでMBAを取得し、アメリカのシリコンバレーの会社に就職し、最終的にGAFAMに転職したからこそ言える、MBA取得への道のりとMBAの価値についてお話しします。
- MBAへの出願方法や、MBA入学後の日々
- MBAを取得する意味やMBAのメリット・デメリット
- 日本のMBAと海外のMBAの違い
- MBAを活かして、グローバル(海外)で働くために必要なことや準備
結論:MBAに意味を見つけ、どう活かすかは人それぞれ。目的を達成する手段としては良い選択肢
一昔前までは、国外のMBAを取得することでエリートの仲間入りができる代物でした。
しかし、今はMBAがコモディティ化し、MBA自体の価値は薄れました。
MBAの学位を目的としたときには価値が小さくなっていますが、依然として自分が得たいものがMBAの延長線上にある際は、MBAはすごく価値のあるものです。
今回はGAFAMに就職して思う「MBAの価値・意味」を、自身の経験からお伝えします。
筆者が世界的に有名な会社を辞めてまでMBAを取得した理由
MBAに行く理由は、一般的に大きく分けて2種類あると思います。
1つはキャリアアップ。今のキャリア上でより良いポジションを目指したいから。
2つ目は、キャリアチェンジとして、起業や転職など人生に変化を起こしたいからです。
夢は、シリコンバレーに挑戦すること
筆者はシリコンバレーで働くことに強い憧れを抱いていました。
当時、世界的に有名な外資系メーカーで、ファイナンスに属する経営企画のポジションにいました。
自分の市場価値は高いと思っていたけど、シリコンバレーの企業に10社ほど応募してみたところ1社も返事が来ませんでした。
MBA取得が一番の近道だった
シリコンバレーで働くには職業の専門性はもちろんですが、Visa※という壁が立ちはだかっていました。
そこで考えた方法は、アメリカでMBAを取ることです。
MBAホルダーという称号を得るとともに、Visaも貰えるという一番合理的な方法だと当時は思いました。
※厳密には今のアメリカでは卒業するだけでは労働VISAは発給されません。日本人がアメリカで合法的に働くためにはVISA(労働査証)が必要です。2010年以降、アメリカで働くために労働VISAを申請する人の数が増えているため、労働VISAの取得は困難になっています。
コラム:一般的なMBA志望理由はキャリアアップとキャリアチェンジ
筆者の場合は挑戦したいことがあり、その目的の手段として合理的だったのがアメリカのMBAでした。
ですが、一般的にはMBAを目指す人の大半がキャリアアップかキャリアチェンジの目的です。
キャリアアップ
ほとんどのビジネスマンが知っているように、MBAは従来経営幹部になるエリートがとる学位でした。
MBAを保有していると出世する可能性が非常に上がった現実があります。いまでも経営層に入るのにMBAは1つの武器になることは確かです。
キャリアチェンジ
キャリアアップ以外の理由として、キャリアチェンジするためにMBAにいくという選択肢もあります。キャリアチェンジには以下があります。
- 職種を変える
- 業種を変える
- 働く場所を変える
- 会社規模を変える
- 起業する
実際に私のMBA同期の半数程がキャリアチェンジを望んでいました。新たな挑戦をするためにMBAという選択肢をとっている人もいます。
”筆者が世界的に有名な会社を辞めてまでMBAを取得した理由” まとめ
- 世界の中心シリコンバレーで働くという夢
- シリコンバレーで働くにはVisaが必要
- 海外でMBAを取るとその国のVisaが貰えることも
MBAに出願するまでの過程:志望校への合格は準備と情報収集が要
MBAの募集要項に書かれていることはどの学校でも大体同じです。
主に①エッセイ(その大学を志望する理由書)、②受験者の人柄や能力を記した推薦状2~3通(筆者は職場の上司・大学時代の指導教員等にお願いしました)、③英語での論理的思考力を測るGMATやGREと呼ばれるテストのスコア、④英語力そのものを測るIELTSやTOEFLのスコアが必要になります。
実は、筆者はアメリカのMBAに通うと決めた時点で、英語力は人並み以下でした。TOEICは500点前後といったところです。
ゼロからの英語準備
皆さんがよくご存じのTOEICは、リーディングとリスニングの2技能を測ります。
対してIELTSとTOEFLには、プラスでライティングとスピーキングの試験があります。
学校ごとにクリアしなくてはいけない点数の指定があるので、その合格に向けて2週間に1回の頻度で受験している人もいます。
出願先の選び方。MBAを取得する学校を最終的に決定するまで
筆者の場合はシリコンバレーで働くための足がかりとしてのMBAだったので、MBAのトップスクールである必要もなかったですし、選び方は少し特殊です。
まずは費用面として、入学金・授業料・生活費が安く済むところ。卒業生の多くがシリコンバレーで働いていること。そして、ぜひ入学してくださいと学校側が言ってくれるところを選びました。
日本人の多くは大学受験同様に正規ルートでMBAに入るけれど、学校側にメリットのある生徒の入学を願っていることを筆者は知っていました。
筆者は専門性が高く特殊なキャリアだったので、学校側に交渉し入学の推薦を獲得しました。
ただ一般的には、①受験する大学の米国・世界でのランキング、②学費、③MBAのプログラム内容等を総合勘案して、決めている人が多い印象です。
MBA出願の準備で一番大変だったこと
準備で一番大変だったことは、MBAにいけるかどうかもわからない中、仕事をしながら英語の勉強時間を捻出することです。
英語の実力は一朝一夕で身につくものではありません。その中で、毎日コンスタントに朝と夜合わせて、3時間以上の時間を捻出することは精神的にも肉体的にもつらいものがありました。
MBAにいかなくても大企業にいたので将来安泰です。周りは飲みにいったり、趣味にいったり、合コンに繰り出している中、ひとり黙々と20代の貴重な時間をMBAに向けて時間を捻出する日々は本当にきつかったです。
もっと仕事に打ち込みたくても、後ろ指刺されても、家に帰ってMBAの準備をするのは、本当につらすぎる体験でした。
”MBAに出願するまでの過程:志望校への合格は準備と情報収集が要” まとめ
- どの学校も要求されるテスト・書類は似ているが、英語に関しては準備をゼロから始めるなら数年かかることも
- 自分の目的に応じた学校を選ぶ
- 米国の大学の募集基準に満たなくても、交渉をしてみる
MBA入学後は怒涛の日々
MBAの受験は想像を絶するほど大変です。しかし、本当に地獄を味わうのは入学してからです(正確には渡米してから)。
最初の2か月ぐらい、毎日泣きそうでした(いえ泣いてました)。
授業も課題も、もちろん英語です。
訛りを聴く能力も必要だったので、英語でのコミュニケーションは本当に苦労しました。
とにかくハードな授業内容
苦労したのは英語に関連した授業やその予習、そして課題も相当ハードでした。
私の行ったMBAではカリキュラムの構成上、1週間に4日しか授業はありませんでした。
しかし、アメリカのMBAはただ授業に出席すれば良いわけではありません。
予習、復習、個人課題、チーム課題があります。
この中でも予習が大変です。
例えばファイナンスの授業では、実在する企業で実際に発生したケースに学ぶケースメソッドが基本で、1コマにケースが最低2~3本、さらに補助教材として5本、計8本のケースを読み込む必要がありました。ケースは1つ最低でも2~3ページで、長いものだと15~20ページです。
深夜まで予習に取り組む日々が続き、そこへ宿題がかぶさるともう死にそうでした。ある授業によってはグループで成果物を提出するものもあるなど、クラスメイトとのチームワークも必要です。
文化の違いに戸惑う
アメリカは「主張する」文化です。授業のディスカッションに参加していないと、クラスに居ないも同然と見なされ評価は0点になります。
著者は日本の座学スタイルに慣れてしまっていたので、何を発言していいか分からず、発言するまでに1か月ぐらいかかってしまいました。
一番最初に手をあげて、教授に当てられて発言したときは声が裏返りました。
学業、課外活動、就職活動をどううまくこなすか
授業自体は大変なのは皆さんも想像がつくと思いますが、MBAは授業だけをこなしていればいいわけでありません。
会社からのMBA留学であれば問題ありませんが、会社をやめてMBAに来ている人は卒業後に就職や起業が待っています。
学業・課外活動・就職活動のバランスをとるのがこれまた難しいのです。
授業で手をぬけば、下手をすると留年です。
就職活動していないと就職のチャンスを逃します。
課外活動していないとせっかくのMBAの価値が下がってしまいます。
この時間の使い方に悩みながら皆それぞれのMBA生活を努力します。
”MBA入学後は怒涛の日々” まとめ
- 英語での授業と課題に苦しむ
- 予習と課題とグループワーク。深夜まで勉強する日々が続く
- 常に意見の主張を求められる
海外MBAと日本MBAはどう違う?
ここまでは筆者の体験を通じてアメリカのMBAについてご紹介してきました。
読者の方の中には日本と海外、どちらのMBAに挑戦すべきかで迷われている人もいるかもしれないので、相違点についてお話しします。
海外MBAと日本のMBAの同じ点
そもそもMBAは海外から日本に輸入しているものなので、カリキュラムや知識など基本的に学ぶことは一緒です。
これは日本に限らず、世界中のMBAが教育システムとして標準化が進んでいるからです。
海外MBAと日本のMBAとの相違点
海外MBAは母国語ではない言語である英語で授業が進むので、学びの吸収スピードや予習にかかる時間が当然ながら日本のMBAよりかかります。
しかしそれでも高い費用を払って海外MBAに行く人がいるのには、主に以下の理由があるからです。
1.教師の質
2.授業のスタイル
3.グローバルマインドセットが身に付く
4.コネクション
1.教師の質
めちゃくちゃ高いです。日本のMBAの教員は大概がアカデミック寄りなのに対して、海外ではアカデミック+ビジネス経験が必要です。
しかもビジネスの第一線で活躍している人たちばかりなので、実践的且つ高レベルなことを教えてくれます。
また、教員は生徒から評価される立場なので、有用な授業をして高評価を得られるよう努力しています。
2.授業のスタイル
日本のMBAも教員が生徒に疑問を投げかけ、ディスカッションを通じてトピックの理解を深めるソクラテスメソッドを行っているかもしれませんが、やはり本場はアメリカです。
議論が充実した内容になるように教授がファシリテーションしてくれます。
また先述したように、発言をしないと成績に結びつかないので、激しいディスカッションが行われます。
3.グローバルマインドセットが身に付く
筆者が通った学校はアメリカ人が半数を占め、残りの半数はアフリカ系、南米系、ヨーロッパ系と多人種でした。
多様な人種に触れることで、グローバルに働くことへの心構えが形成されていきます。例えば、左手で握手してはダメ、頭を撫でてはダメ、ピースサインはダメなど、国によって様々なタブーがあります。
これらはグローバルで働きたいなら最低限のマナーとして知っておくべきことです。文化が異なる人たちの中に入ることで、こういったマナーや多様性を学べます。
4.コネクション
今までお伝えしてきたように、米国MBAはとても大変で、複数人の生徒で協力しながら、与えられた課題等を解決していきます。
また学業のみならず、プライベートでも外に一緒に遊びに行ったりするので、自然と友情関係が深まり、生涯の友人となり、卒業後もビジネスで助け合ったりすることもよくあります。
米国MBAでは日本のみならず、グローバルに広がった人脈を形成できます。
海外MBAのメリット、日本のMBAのメリット
海外MBAのメリットと日本のMBAのメリットについても触れておきます。
海外MBAのメリット
- 卒業後に海外で働ける可能性
- グローバルに働く素地ができやすい
- 授業の質が高い
日本MBAのメリット
- 授業料が安い
- 子供がいる家庭でも心配が少ない
- 授業料が安い&生活費も安い
- カリキュラムで海外に1年滞在可能とするプログラムもある
海外MBA、日本MBAどちらにもメリットがあります。ご家庭がある身で海外MBAは大変なことが多いので日本MBAを選ばれる人もいらっしゃいます。
”海外MBAと日本MBAはどう違う?” まとめ
- 学べることは基本的に同じだが、知識の習得過程が大きく異なる。
- 海外のMBAは教員のレベルがとても高い
- 海外のMBAはグローバルマインドセットが身に付く
- グローバルに広がる人脈
海外MBAを卒業して、現地就職できるのか?
筆者は在学中にインターンとしてシリコンバレーの企業で働き、そのままそこへ就職が決まりました。
筆者はMBA卒業後シリコンバレーで働くという夢を叶えられましたが、ほとんどの人がMBAを卒表し、海外での就職を希望しながらも帰国します。
【理由1】学費の借金があるから
海外MBAに行く人の内、半分が社費(会社が学費を払う)で、半分が私費(自分で学費を払う)です。筆者は私費だったので、入学までに相当貯金をしておきました。
加えて授業料免除の割合が大きい方でしたけど、それでも足が出てしまいました。もしサンフランシスコやボストンといった都会の学校に通うなら、生活費も高額になります。
その場合は学費の総額2,000万円と2年間の生活費1,000万円で、合計3,000万円が必要です。
私費の場合はこれだけの金額を借金として背負うこともあるので、外銀・外資コンサル・外資メーカーの日本支社という安定した職を選ぶ人が多いです。
【理由2】決意と準備が足りないから
社費で来ている人は基本的に勤めていた会社に戻ります。もし会社に戻らずに辞めるとなると、学費の約2,000万円を返金する必要があります。
社費で来ている人たちの中には、「チャンスがあれば返金してアメリカに残りたい」と言う人がいます。
また、就職活動中に外資系の日本支社も押さえつつ海外に残る道を探っている人たちも多くいます。
日本ではもてはやされた日本の学歴や日本企業での職歴も、世界基準では認知度が低いです。世界をなめていてはいけません!
海外で就職したいなら、ビザや言語の問題と言ったハンディキャップを覆すための入念な準備が必要です。
例えば、筆者の日本人の同期では、アメリカで日本人が日本企業の米国支社を監査する需要があると踏んで、米国公認会計士資格を取得してからMBA取得に来ており、その人はスムーズに米国の大手監査法人より現地で内定が出ていました。
”海外MBAを卒業して現地就職できるのか?” まとめ
- 学費の借金があるので安定した職を選ぶ
- 絶対に海外で働きたいという決意が足りず、準備が足りていない
- MBA単体では現地就職は厳しいとの認識がない
海外MBAを卒業し、現地就職するために何を準備すればよいのか?
筆者のMBA生活を振り返って、なにを準備していたらもっと充実したり、リスク許容度を上げられたのかご紹介したいと思います。
準備をせずにMBAに来た人の卒業後は以下の通りです。私費の人の多くは前職と同レベルの日本企業に就職し、社費の人の多くは勤務先に戻っても経営企画部などのポジションにすぐ異動できる訳ではないので以前と変わらない業務に就きます。
上の様な未来を歩まず、海外で理想とするキャリアを形成したいのなら、入学前からVisaのことや就職したい企業はどこかなど進路のロードマップを作っておくことをお勧めします。
さらに、そのプランが失敗した際の別プランも必要です。そこまでしないと、海外での就職は叶いません。
挑戦するマインド
先述したように、曖昧な気持ちの人にチャンスは来ません。成功する人は、もっと前から挑戦しています。
例えば、在学中にプロジェクトを立ち上げ起業し、その実績・成果と併せて、自分はこんな面白いことをやっていますというプレゼンテーションをしつつ企業へ応募します。
グローバルに活躍するキャリア・世界を股にかけるビジネスマンに憧れて海外MBAに行くのなら、他の日本人と同様の就活スタイルはNGです。
先に述べたように、MBAに加えての+αで他者との差別化を行い、それを上手く志望企業にプレゼンテーションすることが大事です。
MBAを通じて到達したい目的を明確化
そもそもなぜ海外MBAに行くのか。「キャリアアップしたい」「給料を上げたい」という理由なら、MBA以外の道もあるはずです。
MBAを取得してどうなりたいのか、自分の目的や夢を明確にしておくことが重要です。
- 起業したい
- 海外で働きたい
- 日本でグローバルに働きたい
- NPOで貧困を解決したい
これらのような目的がなく、MBAを取ること自体が目的になっていたら、付け焼き刃であわよくば海外で就職もと思っていても絶対うまくいきません。
例えばこの人の中で最初からアメリカでの就職を目標に、そのためにMBAという手段を使うという、目標と手段が明確化がされていれば、その目標到達のためのプラン作成もスムーズなはずです。
目的のためにMBA前にどれだけ準備ができるかで人生が変わる
MBAの進路について、事前に準備を徹底した人間と、しなかった人間でどんな開きがあったのか、私の印象に残っている2人をご紹介させていただきます。
- 近藤さん
- 飯田さん
1.近藤さん
近藤さんのプロフィール
- 年齢:卒業時28歳
- 前職:公務員
近藤さんは帰国子女にも関わらず、生活の安定を求めて新卒で商社に入社しました。しかし、脳筋組織に嫌気が差し、公務員となりました。
公務員もまた近藤さんがやりたいこととは違いました。グローバルに活躍することを求めMBAに行くことを決意しましたが、経歴的にアメリカ就職が難しいと感じたため、MBA前に米国公認会計士を取得しました。
入学後は米国の会計事務所で働くことに注力するため、幅広い就職活動ではなく、会計事務所の就職のみにフォーカスをしました。
運良く、ニューヨークでインターンのチャンスを得て、卒業後の内定ももらえました。それを聞きつけた外資系投資銀行の日本支社が近藤さんに大きなオファーを出し、近藤さんは帰国することにしました。
目的を持ってMBAに行き、事前に準備していたことで、予想外のキャリアとなった面白い例です。
またMBA取得後に外資コンサル系を目指してみようと考えている方は、現役の外資系コンサルタントがその実態を語っているこちらの記事も参考にしてみて下さい。
>>外資コンサルの実態!現役コンサルタントに聞く転職方法・仕事内容・身につくスキル・キャリアパス
2.飯田さん
飯田さんのプロフィール
- 年齢:卒業時31歳
- 前職:証券会社営業
飯田さんは日本でエリートと呼ばれる道を走っていました。しかし、日本の組織に嫌気が差し、①安定を捨てた挑戦②営業以外へのキャリアチェンジを求め、誰もが知る大企業を辞め、MBAに挑戦しました。
ここで一つ飯田さんは大きなミスをしました。MBAに行けばチャンスが広がるので、渡米した後に授業を受けながら、今後のキャリアを考えることにしたのです。
渡米前には、青田刈りをしたい会社が壮行会を開き、自分のMBA後のキャリアに心を躍らせました。
授業自体は楽しいながらも充実した日々を過ごしましたが、米国でのインターンをとれなかった飯田さんはボストンで開かれる日本人向けの就活イベントに参加し、日本でインターンをすることになりました。
皆の前では「日本での内定をとったらアメリカに残る選択肢を模索する」と言っていました。
ところが、インターン先からオファーが出ることなく、あせった飯田さんは手当たり次第に日本での卒業後の就職先を探しました。結局、元いた会社のライバル会社に営業職として採用されることになりました。
そこから米国で働く道を探そうとするも、帰国子女でもない飯田さんが米国企業で求められる英語力・専門性を満たせるはずもありませんでした。
結局、給料も辞めたときとほぼ同等となり、MBAという機会をあまり活かすことができませんでした。
”海外MBAを卒業して現地就職するために何を準備すればよいのか?” まとめ
- MBAを手段に目標に到達するための念入りなプランがとても大事
- MBAを取って何をやりたいのか明確にする
- MBAは目的でなく手段であるべき
GAFAMで働くにはMBAが必要か?
筆者はMBA卒業後、夢だったシリコンバレーで働くことができ、さらにその後GAFAMに転職できました。
MBAは夢を叶えるための手段だとしたら、どう役立ったのでしょうか?
MBAを取得し、グローバルに働きたいのなら
GAFAMでも日本支社で働くならMBAは不要です。
ただし、グローバルなポジションで働きたいのなら、MBAかそれに相当する学位はあった方がいいと思います。
そして先述したように、グローバルに働きたいならグローバルマインドセットが必要です。
筆者はアメリカのMBAで、日本では得られない貴重な経験をしました。文化の違いを知り、プレッシャーの中で結果を出す訓練ができました。これらは非常に役立ちました。
また、GAFAMに入り上を目指すには、海外MBAの経験は必要だと確信しています。
MBAで得られるもの
MBAで得られるものは他にもあります。上でもお伝えした人脈もその一つです。MBA卒業生に連絡をすると、95%の確率で返事が来ますし、会って話すこともよくあります。
同じ学校の卒業生ともなれば、もう仲間です。上場企業の取締役社長でも、先輩としてかわいがってくれます。
他にも、マネジメントに必要な一般教養を網羅的に学べたことも役立っています。例えば在学中は経済学なんて自分には関係ないと思っていたけど、今のポジションになってみてビジネスプランを作成する際にその重要性に気付きました。
” GAFAMで働くにはMBAが必要か?” まとめ
- グローバルに働きたいなら海外MBAの経験が役立つ
- 上のポジションを目指すなら、MBAの教養は必要
- MBAは人脈づくりにも役立つ
” MBAは意味がないって本当?【米国MBAを卒業して、GAFAMに就職した筆者が解説】” まとめ
今回は、海外MBAを卒業してGAFAMに就職した経験から、MBAについて、授業の様子や就職活動の実態、MBAの価値についてお伝えしました。
筆者は、海外MBAに行ってなかったら、今の人生は無かったと思います。MBAを通しての学びや経験が、今の自分を形成しています。
またシリコンバレーに挑戦して得た学びをまとめているこちらの記事もお読みいただけると、海外に挑戦することへの理解が深まります。
>>【20代30代社会人向け】資本主義の中での幸せな生き方。シリコンバレーに挑戦して大きな声で伝えたいこと。
では、今回の記事のまとめです。
記事のまとめ
ここ画像自動入力
- 海外で就職したいならMBAに行く前から準備すべき
- グローバルに働きたいなら海外MBAの経験が役立つ
- MBAは目的ではなく手段。何をどのようにやるのかのプランニングが大事