- お客様のことを考えて一生懸命提案してるのに、お客様の本音が引き出せない…
- お客様と良い関係を構築するためのテクニックを一生勉強してるのに、うまくいかない…
- 契約寸前でお客様との関係がうまくいかなくなった…
お客様と関係を構築する必要のある職業の方は、例外なく悩みを抱えています。
この悩みを解決するヒントとなるお客様の本音を引き出す方法を、私Emiが皆様にお伝えさせていただきたいと思います。
「え?…どこの馬の骨ともわからないヒトにそんなこと教えれるの…?」
私Emiは外資系企業で、顧客との信頼関係を繋ぐための仕事に携わり、何百以上の企業の何千名という社員と信頼関係を構築してきました。
プライベートでは子供の教育の講座を長年運営しており、子供を持つ親御さんと強い信頼関係を築いています。
私の解説が、皆様の悩みを解決でき、皆様の強い武器になることを願っています。
また営業としての仕事以外の理由でも悩みを抱えている方は、日々の仕事を本質的に楽しくする解決法をまとめたこちらの記事も参考にしてみて下さい。
>>【仕事が楽しくない本当の原因】日々の仕事を本質的に楽しくする解決法。転職3回クビ1回でわかったこと
- ラポールの注意点
- クライアントの本音の引き出し方
- お客様と信頼関係を築く方法
【結論】会話の真髄を知らないと顧客の本音はのぞけない
お客様の本音を引き出して強い信頼関係を構築できる能力は、より一層重要になっていく能力です。
ソフトスキルの中に分類され目には見えにくい能力となっているため、スキルとしては軽視されがちですが『最も価値の高いスキルのひとつ』です。
一度身につけることが出来るとお客様と良い関係を築く事ができ、お客様から信頼される『良きパートナー』になることができます。
しかし、どう身につければ良いかわからないのは当然です。誰も教えてくれないからです。
結論として知っておくべき2つのポイントを先にお伝えします。
営業テクニックの落とし穴−テクニックの”そのあと”
営業テクニックは大事ですが、落とし穴が潜んでいます。
「営業トーク」で検索すると、多くの横文字テクニックがうわーっと出てきます。ですがそのテクニック、実は使い方を間違えると逆効果を生む諸刃の剣だったりすることをご存じですか?
テクニックは、お客様と信頼関係を築くための一つの方法にすぎません。
その中に「お客様の悩みを解決したい!」「ぜひお役に立ちたい!」というあなたの「気持ち」が入っていなければ、信頼関係は絶対に築けませんし、反対に、お客様を不快な気持ちにさせてしまう恐れもあるんです。
そして、よく目にするテクニック、重要なのはテクニックそのものよりも“そのあと”が大事な場合が多いのです。
少し意識を変えるだけでお客様との関係は大きく変わる
テクニックは、お客様への「思い」をお伝えするための、そして信頼関係を築くための一つの方法であり、テクニック単体では存在しえないということを理解していただきたいでのす。
なおかつ、営業のプロである先人たちが皆さんのために残してきたテクニックを正しく使って信頼構築していくためには、押さえておくべき重要な3つのポイントがあります。
ぜひ参考にしていただけると嬉しいです!
- ラポールの”あと”に注意
- お客様の嘘を見抜くと信頼関係を築く方法と信頼関係を築く方法
- お客様と同じ視点で提案と信頼関係を築く方法と信頼関係を築く方法
【ポイント①】ラポールの“そのあと”に注意する
お客様との良い関係を築きたいヒトがよく聞くアドバイスで、”ラポールを形成しましょう!”という言葉がありますよね?
ラポールを大事にする人は多いのですが、筆者の経験上、『大事なのはラポールの”そのあと”』です。
色んな本を読んでみてもセミナーに出てみても全然触れてくれませんが、ここに『会話の本質』があります。
ラポールのおさらいから、ラポールの”そのあと”になにをすべきなのか説明していきます。
ラポールって?
営業職に就いているもしくは人とのコミュニケーションについて関心がある人なら、「ラポール」という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
元々は臨床心理の分野で使われる用語で、ざっくり言うと「信頼関係」のことを指しており、これを営業トークの文脈で使うときには「本題に入る前の雑談・小話」のことになります。
営業におけるラポールの重要性は既に様々なところで語られており、「一味違う一流のラポール」や「簡単にラポールを構築する方法」なんて記事をよく目にします。
そしてこのラポール、意外と難しいんです。形だけとりあえず雑談しておくのは簡単ですが、ラポールとしての力を発揮させる、つまり「信頼関係を築く」ために本当に役に立つラポールを実践するのは一朝一夕とはいきません。
さらに!
せっかく苦労して・考えて・工夫してラポールを実践したにもかかわらず、それらを一瞬で「無」にしてしまう瞬間が、ラポールには潜んでいます。
そして多くの・・・非常に多くの方は、この瞬間を逃さずしっかり「無」にしてしまっているんです。
その瞬間とは、ラポールが“終わったあと”。
つまり、ラポールと本題の繋ぎの瞬間です。
重要なのはここです!!
というより、繋ぎまでがラポールなんです。
「繋ぎ」の瞬間で全てリセット
皆さんは、ラポールを終えて「そろそろ本題に移ろうかな」という時に、さも仕切り直しにと言わんばかりに、「さあ!」とか「では!」なんて・・・言っていませんか?
これは結構無意識に言っている人が多いのですが、・・・仕切り直してはだめ!!!です。
その時の営業側の方は、営業スイッチが入り、ラポールの時とは雰囲気がかすかに変わり、こちらも、「あ、本題ですね」とつられてシャンっとしてしまう。そしてこの瞬間にすべてがリセットされるのです。
ラポールは「橋渡し」です。
こんな風に営業スイッチが入るところを間近でお客様に見せるくらいなら、下手なラポールはむしろしないほうが信頼関係に繋がります。
「雑談をして、空気を和らげて、本題に橋渡しする」ここまでがラポールであると、よくよく心にとめておいてほしいと思います。
橋の渡し方−具体例
では、どんな風に本題に切り替えればよいのか。
魔法のようなテクニックやマジカルワードはありません。
前のパートでも言ったように、違いはかすかで良いのです。かすかな違いは良くも悪くもちゃんと相手に伝わるからです。
例えば、
こんなあからさまな!と思います?そうでしょう?文字に起こすとあからさまですよね。
口に出していると気づかないけれど、このあからさまな話題転換を結構やってしまっているんです。
では次に、次のような切り替え方はどうでしょうか?
筆者は、なるべく話題転換のための「さあ」や「では」などは使わないように気をつけて話題を進めていました。
ラポールの流れを不自然に切らずに本題に持っていくためには、ワンクッションあれば大丈夫です。
例2でいうと、「帰りに寄りたい場所があるかもしれませんね!」の1文が、その話題転換用のクッションです。
「本題に繋げる」と考えてしまうと、繋げる先が広範囲なために急な話題転換を起こしてしいやすいので、「資料を出す動作に繋げる」や「資料そのものに繋げる」など段階を増やしてみると良いと思います。
ここで付け加えたいのですが、「さて・では」などの言葉を使わないで!ということではありません。
ですが、本題に持っていくためにうまく話題転換できなくてつい出てきてしまう「さて!」は、本人も気が付かないうちに「本題に切り替えたい!」という意思が語調に現れてしまうのです。
そこで大切にしていただきたいのが、以下の3点です。
- 話題転換の際に「テンションを変えない」ということ
- ラポールと同じテンション・語調・表情を意識すること
- 一言付け加えて本題に展開する
例えば、
だけだと、渡しかけた橋が急に途切れて営業モードの反対岸に戻っていってしまったような印象を受けます。ですので、
と、一言加えてみる。これだけでも相手が受ける印象はかなり変わりますよ!
もちろん、こんなにハードルを上げる文言でなくてももちろん構いません(笑)。
ラポールは橋渡し。
それはお客様にとっても、あなたにとっても良い橋渡しであるべきです。
それまでの雑談を活かしたり、あなたらしい一言を添えたりして、クッションを作ってみてください。
【ポイント1】ラポールの”そのあと” まとめ
- 繋ぎまでが”ラポール”
- 仕切り直すと全てが台無し
- 橋の渡し方で伝わり方が変わる
【ポイント②】「お客様は嘘をつく」を知る
重要なポイントの2つ目ですが、クライアントは嘘をつきます。
最もややこしいのが、無意識・無自覚に『嘘』をついていることが多いのです。
お客様との会話で、『嘘』があるかもしれないことを念頭に置いて話を進められるかで会話の質が変わります。
お客様が本音を言わない理由
ラポールで上手く橋渡しができたら、今度はいよいよ本題!
本題のトークの中で最も重要なことは、相手の「本当のニーズ」を見極めることです。
特にBtoCの営業の場合、お客様はすぐには本音を言ってくれません。
企業を背負った状態ではなく、武装していないありのままの“個人”として来てくださっているからです。
見ず知らずの人にいきなり心を開いてくださるわけがないですよね。
「警戒心マックス」だと思ってください!
- 本名の自分自身として来ているので、見ず知らずの人、特に営業の方に対しては構えてしまう
- 希望や要望を言って、暗に否定されるように「説得」されるのが怖いor嫌だ
- 自分の要望を「わがまま」と思われてしまうではないかという不安
(私の英会話スクールの例でいうと、「終業が17:00なので、19:00のレッスンだと待ち時間ができてしまうので、本当はもっと早い時間が良いけど、そのまま言うとわがままだと思われるかな・・・」など。)
このような理由から、とくに初対面ではお客様が本音を言うとは限らないことを念頭におきましょう。
むしろ、うまく心の橋渡しをしないと本音を言ってくれることはないと思ったほうが懸命です。
相手の反応を読み間違える怖さ
相手の反応や言動を文字通り受け取ってしまい、本音と読み違えるのは双方にとって不幸なことです。
本音つまり隠されたニーズを掴めないということは、皆様が解決すべき「お客様の悩み」や「ネックになっている部分」がわかっていないということになります。
その状態でどんなに提案や説明しても豆腐に鎹。まっっったく意味がありません。
それどころか説明を進める程逆効果になっていきます。
お客様も大人ですから、あなたが説明している間は相槌を打ってくれたり、ときおり「へぇ~!」「そうなんですね~!」なんて“大人な対応”で対応してくれたりします。
いざクロージングとなった時には「ちょっと考えますね」といってそのまま連絡なしで終わってしまいます。
本当のニーズを掴めないまま話を進めていくと、あなたは「良い反応だ!」とノッてきてどんどん説明する。
一方、お客様の方は、いつまでたっても欲しい説明がされないままで、反比例のようにどんどん気持ちが離れていきます。
あなたが「契約だ!」と最終段階に入った時、お客様は「これじゃないな」と全く別の方向を見ていて、修復不可能となってしまうのです。
自分の中ではうまく言っている気になっているため、『なぜ』お客様から良い反応が返ってこなかったのかも謎のままになります。
3回疑う
そこで、ぜひ試してみてほしいのが、「3回疑う」ということ。
よく聞く「ここまででご不明点などございますか?」。これに「大丈夫です。」と答えるお客様にはぜひ“3回”はしつこく聞きなおしてみてください。
言っている側はしつこく聞いているように感じてしまいますが、お客様サイドに立ってみると『あまりしつこく聞かれているな?』とは感じません。
1回目では、反射的に大丈夫ですと答えてしまいます。
または「説明を止めては迷惑だろう」「定型文的に聞いているだけで本当は何もない方が良いのだろう」など、お客様はいろいろ考えてくださっているのです。
ですから、「本当です?不安に思った点はなかったでしょうか?本当に大丈夫ですか?」と、ここはしつこく!怖がらず!うかがってみてください。
心配そうに、軽くお顔を覗きこむように聞いてみてください。
お客様に「この人は本当に私の意見が欲しいんだ!」と思っていただかなければ、心のうちは見せてはもらえません。
心の底から、「本当に疑問点はないのだろうか?不安があるならぜひ話してほしい!」という気持ちで聞いてみてください。
そこで本当にないということであればいったんそのまま進める。
ちょっとつまるような、一瞬考えるようなそぶりを見せてくださった場合には、すかさず「ぜひ、きかせてください!」と促しましょう。
【ポイント2】お客様の嘘を見抜けるか? "まとめ"
- お客様は本音を言ってくれないことを前提にする
- 相手の表面的な言動に惑わされない
- お客様の言動は3回疑って確認する
【ポイント③】お客様と同じ目線で提案する
最後の重要なポイントは、お客様と同じ目線に立ってお客様中心のご提案することです。
残念ながらこれが出ている”ヒト”はほとんどいません。
どんな点に注意すべきかご説明していきます。
「言ってくださったことを元に」提案する
お客様との会話の中で、少しでも本音が聞き出せたとしたら、信頼作りが一歩進んだと思って喜びましょう!
と、同時に!ラポールの時と同様、聞き出せた“そのあと”がとても大事になるので、気を引き締めなおしてください。
が、お客様は「本音を言えて嬉しい~終~」とはなりません。
「本当に言ってよかっただろうか」「どう影響するのだろうか」「営業トークで説き伏せられて、暗に否定されてしまうのだろうか」と様々なことを考えています。
まず、聞き出せた本音、特に言いづらそうに話してくださった情報は“絶対に”復唱し、必ず覚えておくようにしてください。
さっとメモをとるのもいいと思います。
勇気を出して伝えていただいた情報を「しっかりと大事に扱いますよ」ということを態度で示してください。(お礼を言うことも忘れないように)
そして商品やプランを提案する際には、その情報を盛り込んでお話しをします。
といったように、伝えてくださった情報が反映されていることを口に出してしっかりご説明します。
「せっかく言ったのに無視されている」「形式上聞いただけか」「言わなければ良かった」と思ってしまわれたら、そこから関係を修復するのはかなり困難です。
そのあとは一切本音は言ってくださらず、ふわふわと核心をつけないトークを繰り広げるだけになり、お客様の大事な時間も奪って終わるという最悪の形で着地となってしまいます。
ニーズは本音。本音は気持ちです。
契約を得るための“単なる情報”ではないということを、よくよく心にとめておいてほしいと思います。
あえて「その場で」考える
もちろん、お客様からの要望に100%スムーズに応えられるとはかぎりませんよね。確認・検討が必要な場合も多いと思います。
その際の対応のバリエーションの一つに入れておいてもらいたいのが、「あえてその場で考える」ということです。
これの方法は、商品知識もある程度つき、いくつかのイレギュラーな対処も一人で判断できるようになった方向けかなと思います。
「あえてその場で考える」ことで、お客様に「この人には、自分で考えて、即興で案を組み合わせられるだけの知識と経験がある」と示すことができます。
考えた後に何も案が出てこなければただの沈黙。意味がありません。
BtoCの場合だと、自分の店舗なり仕事場なりに来ていただいてお話をし、検討が必要になった場合にはいったん席を外して先輩・上司に相談したりしますよね。
ここです!このタイミングで、ある程度の知識と経験がある方は、あえてお客様の前で考え込んでみるんです。もちろん急に黙るのではありませんよ。
という感じで、これまでの会話から得たお客様の要望を、整理してお話をし、それから少し考えます。
それからパズルのように、「これがこちらに代わるというのはいかがですか?」「ここがこうなるのは問題ありませんか?」と、自分で考えながら、お客様に合わせた解決策(プラン)をオーダーメイドで作っているところをお見せし、尚且つそれに加わっていただくのです。
「考えるふりをする」のではありません。「考えているところをお客様にみていただく」のです。
あらかじめ用意された定型プランのみの提案よりも、柔軟に、必要に応じて、自分の裁量でプランを組み立てなおせる人の方が信頼度は上がりますし、「本音を伝える意味がある人」と思っていただければ、よりニーズを把握しやすくなります。
そして、「『今』自分が伝えた“本音”を汲み取って、反映しようとしてくれている」と感じていただけることが、さらなる信頼に繋がっていきます。
自分が積んできた経験を信じて、ぜひ一度、お客様と一緒に、その場で考え、プランを組み立ててみてください。
あなたの経験値が上がることが、あなたの未来のお客様のためになるはずです。
【ポイント3】お客様と同じ目線で提案する "まとめ"
- お客様の言葉を引用しながら伝える
- ニーズは本音。本音は気持ち
- その場で考えて提案もする
お客様と本当の関係を築きたい人に向けて〜まとめ
お客様は「本気で知りたい」と思ってくれている人にしか本音を話しません。
BtoBの場合は、自社の要望を明確に理解した上で話を進めてほしいので、ある程度先にニーズを伝えるのは当然のことですよね。
そして、そのニーズとは個としてでなく「会社としての」ニーズです。
しかし、BtoCの、対個人においては、明確に要望を言ってくれることは当たり前ではありません。
“個人としての自分“の内をさらけ出すメリットがあるのかどうか、この人に見せてもいいのか、まだわからないからです。
だから「信頼」が重要なのです。
今回お話した「橋渡し」と「3回疑う」は、それぞれ「空気作り」と「信頼作り」です。
この2点を抑えるだけで、お客様とのトークの深さがぐっと変わるはずです。
また、テクニックも、それ自体はもちろん悪くありません。
ただ、「なぜそうするのか」という、そのテクニックの「本質」を理解せずに使ってしまうと、逆効果になってしまうのです。
相手を自分のトークで説き伏せよう!契約させよう!という心の戦闘態勢は必ず、必ずお客様に伝わります。
戦うのではなく、同じ位置から・同じ目線で・同じものを見ようとする“柔の姿勢”でお客様と関わってみてください。
自分の好きな人、応援している大好きな芸能人、その人が来た!と想像してみてください。自分が持ちうる全知識を投入して役に立ちたいと思いませんか?
対立するのではない、「寄り添う姿勢」で、まずはあなたから武装解除してみてください。
また売れる営業マンに必要なスキルを知りたい方は、Googleトップセールスマンの特徴をまとめたこちらの記事も合わせてお読み下さい。
>>Googleトップセールスマンに学ぶ禁断の営業スタイル!売れる営業マンに必要なスキルとは?
記事のまとめ
ここ画像自動入力
- お客様は「本気で知りたい」と思ってくれている人にしか本音を話さない
- 自分本位ではなくお客様本位が何より大事
- 寄り添う姿勢でできることを一歩ずつ