- まわりで転職する人が出てきて焦ってます!
- 転職を検討し始めたんですが、何から始めれば良いですか?
- 具体的な行動が知りたい!!
はじめての転職では、なにから手をつけていいかわかりませんよね。
まわりで急に転職をする人が増え、あせってしまう気持ちはわかります。
転職活動をはじめたばかりの方や、転職活動をしたことがない方は、なにをすべきか分からないかもしれません。
しかし、転職活動のスタートで一番大事なことは、全体像を理解することです。
全体像を理解することで、漠然とした不安から開放されます。
今回の記事では転職活動をいまからはじめようと思っている方向けに、外資系企業で面接官を担当してきた筆者が転職の全体像を説明します。
この記事を読んでいただければ転職の全体像が把握でき、自分の現在地がわかります。
転職という『ゲームのルール』をしり、自分自身を知り、きちんと準備すれば必ず良い結果を手に入れることができます!!
- 転職とはどんなものか知る
- 自分自身を知る
- 転職の準備の仕方を知る
概要:転職ってなに?
転職活動をいまから始める人にとっては、転職は未知との遭遇です。
すでに経験された新卒採用のときとはルールが変わります。
大学から新社会人になるまでみんなで社会人になりましたが、一度社会に出るとみながまったく違う道を歩みます。
ですので、転職も100人いれば100人の転職の形があります。
転職においてまず押さえるべき7つののポイントを見ていきます。
- 転職は、新卒採用での就職活動とはまったくの別物
- 転職活動は第二新卒とキャリア採用がある
- みんなの転職理由
- 初めての転職は怖い
- そもそも転職って必要なの?
- 転職がかかる費用は?
- 転職するまでにかかる期間は?
ポイント1:転職は、新卒採用での就職活動とはまったくの別物
まず転職活動がどういうものなのかを押さえていきます。
転職活動は、皆さんが経験した新卒採用とは違い、一括何名採用という形ではなく、企業側が現在募集しているポジションに応募する形で仕事を見つけていきます。
ですので、新卒採用の就職活動のことは一切忘れてください!!
中途採用の応募方法は3つあります。
- 企業への直接応募
- 転職サイトからの応募
- 転職エージェント経由での応募
新卒の時のセミナーやインターン参加などの方法と違うので、しっかり頭にいれておきましょう。
ポイント2:転職活動は第二新卒とキャリア採用がある
既卒の場合、第二新卒採用と経験者採用の2つに分けられます。
第二新卒と経験者採用の特徴について解説します。
第二新卒
第二新卒とは大学を卒業して1−3年経っている人のことを指します。つまり社会人1−3年生ですね。
最近は第二新卒の採用に力を入れている企業も増えてきました。
企業側の期待値
新卒とは違ってすでに社会人経験があるため、企業からは活躍するまでの時間が少なくなると期待されています。
とくに新卒では、最初の1年は社会人として慣れてもらうというところに重きをおいており、活躍は2年目からと思っている企業が多いのです。
第二新卒はすでに社会人経験はあるが経験が浅めなので、まだ前の会社に染まりきっておらず、新たな環境にすぐに適応できる側面も期待されています。
つまり、前職の経験を活かしつつ柔軟に活躍してくれる戦力として期待されていることもあります。
様々な応募方法がある
新卒採用と同様に入社時期を決めた一括採用があったり、新卒採用時とは違い企業側で空いたポジションの穴埋めのための採用など、様々なケースがあります。
入社時期が一定ではない
新卒採用での入社時期は、大学・大学院卒業した後に皆就職するため、4/1が入社日となることが多いですが、第二新卒採用の多くの場合は、内定が出てから、1-3ヶ月で入社することも多くなります。
経験者(中途)採用
経験者採用とは、中途採用やキャリア採用などとも呼ばれます。
新卒採用は社会人歴なし、第二新卒採用は社会人歴1〜3年が主な対象ですが、経験者採用はそれ以降の年次を対象にすることが多いです。
企業側の期待値
経験者採用の場合、現職までの社会人経験を評価され、入社することが一般的です。
これは多くの場合、企業は事業拡大のための人員拡大、または退職者などによる空きポジションの穴埋めのために求人を出すため、教育の観点よりも即戦力を希望する会社が多いためです。
経験を見られる
汎用的に使えるスキル・経験を他職種、他業種から求めている企業もありますが、職種や業界を超えての転職は、好ましく思われてないケースが多いでしょう。
理由は前述の通り、現職までのスキルや経験を重視する会社が多いため、企業側からすると即戦力を望めなくなるためです。
ポイント3:みんなの転職理由
人によって転職活動をする理由は様々です。
実際に転職した人の口コミを見てみると、ポジティブな理由が上位にランクインしていません。
現在の仕事に満足していれば、転職して他社に移ろうとならないからです。
リクルートエージェントが行った転職理由のアンケートでも皆さん不満たらたらです。
リクルートエージェント社500名に行った転職理由
企業側の採用担当者の視点で、ポジティブに映る転職理由と悪い印象を与える転職理由を把握しておきます。
いい転職理由
「現職の経験を生かして」、「次の挑戦がしたい」、「この経験が他社では通用するのか挑戦がしたい」などポジティブワードが見え隠れするのが好ましいと言えます。
企業側も現職に何かしらの不安や不満があるから転職活動をするのは分かっています。
ですがネガティブな理由を並べても何一つ得はありません。
客観的に納得できる転職理由であることが重要になります。
悪い転職理由
「職場の雰囲気が良くない」、「給料が低い」、「社風が合わない」などネガティブワードが前面に出ているのは、印象が良くありません。
ネガティブな理由は企業から好まれない現実を心に留めておきましょう。
おすすめの転職理由
転職理由の具体例として、筆者が面接をしているときにこんな理由を言ってくれたら嬉しいな、と思う転職理由です。
- 現職の経験を生かして、もっと影響力のある仕事に挑戦してみたい
- 現職では成果を残せましたが、御社の挑戦を良しとする社風でより成果を出してみたい
- 御社の製品のファンで、1ヘビーユーザーとして製品の良さを広め、そんな良い製品を作る会社の成長に貢献したい
転職理由はネガティブなことは本音なので言いやすいと思います。
しかし、転職市場は皆さんが商品という側面があります。
商品を買うときに、良いポイントを羅列しませんか?
きちんと自分という商品を良く見せる工夫をしましょう。
ポイント4:初めての転職は怖い
初めての転職は誰もが不安をいただきます。
初めての転職が怖いのは、大きく分けると4つの理由に分類できます。ではそれぞれ解説します。
- 今の自分の状況で転職していいのかわからない
- 転職の全体像がわからない
- 転職で失敗したくない
- 転職先で活躍できるかわからない
1. 今の自分の状況で転職していいのかわからない
過去の転職経験者の転職理由やきっかけを参考にしましょう。今の自分に転職が必要なのか、なにを得るための転職なのか考えてみましょう。
2. 転職の全体像がわからない
転職する側と求人を出す企業側の両方の視点から、転職活動の全体像を整理・把握することで解決しましょう。
3. 転職で失敗したくない
転職の失敗事例と成功の秘訣を知り、準備をすることで解決しましょう。
4. 転職先で活躍できるかわからない
転職検討の会社が転職者が活躍できる社風か、上司がどのような人か、などを入社前に確認することで入社前と入社後のギャップを埋めることが大事になります。
ポイント5:そもそも転職って必要なの?
転職が必要か不必要かは、人それぞれ違います。
以下のポイントのいずれかが当てはまれば、皆さんにとって転職を考慮するタイミングかもしれません。
まずこの3点をチェックしてみましょう。
- 自身のキャリアアップ
- 待遇面での変化
- 気持ちの切り替えにコメント
いまの時代は1社に定年まで勤め上げる世の中ではなくなってきています。(残念ながら)
あのトヨタでさえ、社長が「終身雇用」は難しい、と明言しました。
ですので、転職はみなが考えるべき選択肢なのです。
出典:ANNニュース
ポイント6:転職がかかる費用は?
転職にはなにが必要なのか、どのくらいの費用がかかるのか気になる方も多いと思います。
必要なものは普通の社会人なら持っているばかりです。
費用も主なものは交通費です。
必要な物は5つだけ
基本的には特別大きな出費はありません。ここに必要なものをリストアップします。
意外に必要な多くありません。
- パソコン
- カメラとマイク
- Office(word, Excel)
- 履歴書
- 職務経歴書
一般的な転職活動費用
次に転職活動でみんながどのくらい費用をかけているか確認します。
ほとんどの人が10万円未満であることがわかります。
高額に費用がかかっている人は、地方からの交通費や宿泊費がかかっていることが多いようです。
オンライン面接が増えた現在では、交通費もなくなり、費用はほとんど0に近くなります。
一般的な転職活動費用
お金かからないですよね!
ダウンロードしてつかってます。
ポイント7:転職するまでにかかる期間は?
転職活動がどのくらいの時間をかけるものなのか知りたい人もいると思います。
転職にかかる期間は人それぞれというのが回答になってしまいます。
理由としては、なんとなく転職しようかな、と思っている人と、切羽詰まって転職を決意している人では緊急度が違うからです。
平均的にどのくらい転職に時間をかけているかは、en-japan社が行ったアンケートを参考にしてみます。
70%以上の人が短期決戦型の3ヶ月以内に仕事を決めていることがわかります。
6ヶ月以上にわたって転職活動している人は約10%ほどになります。
一般的な転職活動期間
"概要:転職ってなに?" まとめ
- はじめての転職が怖いのは当たり前
- 全体像を把握することが大事
- 転職が必要かは人それぞれ
転職市場の成り立ち
今までご説明した中で、転職の外枠がわかってきたのではないでしょうか。
ここからは『転職市場がどう成り立っているか』についてご説明します。
どうやって転職市場が成り立つのか
企業が求人募集する理由3つ
企業が人を募集するのは以下の3つの理由があります。
- 退職者/退職予定者の穴埋め
- 業績拡大などによる人員の増員
- その他の要因(特定のプロジェクトや特定の専門分野の募集など)
企業が求人募集する手段3つ
人事部や採用担当者は大きく分けて3つの求人募集の手段があります。
- 企業HPからの求人:0円
- 転職サイトの利用:10-50万円(平均30万円)
- 転職エージェントの利用:転職者の年収の20-40%(約150万円)
募集をするポジションや緊急度によって、媒体を変えたりしている。採用する側もお金を費やして人を採用する努力をしています。
転職市場が活発なときは?
転職が活発な時期は、会社の中で、人が動く時期と連動します。
業績が良いと部署異動やポジション増設があり求人を多く出す企業多いです。
転勤辞令などが多い時期も同様にポジションの空きや補充などのニーズが出てきます。
- 社業績が良い時
- 転勤辞令がよく出る1月,4月,9月
転職においては、ベストなタイミングは転職する業界の業績が良い時かつポジションが空いたタイミングです。
つまり常に市場をウォッチしておく必要があります。
転職時期は行きたいポジションが空いたタイミングである1月,4月,9月を狙いましょう!
"転職市場の成り立ち" まとめ
- 企業は戦略的に人の採用計画を作っている
- 企業視点から求人募集をする手段を知る
- 転職市場が活発になるときは人の異動があるとき
転職の準備/進め方(流れ)
ここまで転職をスタートするための概要と転職市場がどのように成り立っているのかについてお伝えしてきました。
『転職とはなにもの?どんな風に転職市場って出来上がっているのか?』
という疑問だらけだった頭からはすこしスッキリしたのではないでしょうか。
次に実際の転職の流れを説明しながら準備や進め方についてご説明していきます。
転職活動は大きくわけて4つのステップに分けることができます。
それぞれのステップでなにをすべきか簡略にまとめるとこちらになります。
-
Step1自己分析自分が仕事に対して何に重きを置くのかを考え、自分にとっての良い企業を定義しましょう。
-
Step2応募履歴書・職務経歴書を作成して、転職サイト・転職エージェントに実際に登録しましょう。良い求人が見つかれば応募していきましょう。
-
Step3面接筆記試験・適性検査を受け、実際の面接に臨みましょう。面接は準備が成功の90%を決めると言われています。
-
Step4内定実際に内定までもらえたら、条件交渉をして、現在の仕事の引き継ぎと退職をスムーズに行いましょう。
[Step1]自己分析
第一のステップは自己分析です。
転職の成功の可否はこの自己分析の段階で半分以上決めってきます。
自己分析の段階で、自分自身を知りなにが自分の目標なのかを知ることが大切になります。
自己分析
転職のゴールを決める
あなたにとって、何が一番大事ですか??まず何を得るための転職活動か明確にしましょう。
項目に分けると5つになります。
- 給料
- キャリアアップ
- 職種変え
- 業界替え
- 社風
✔自分自身に問いかける
自己分析が転職では一番キモになります。以下の3点をしっかり意識しましょう。
チェックリスト
- 志望動機や転職理由を箇条書きにする
- 現時点での自分の長所を把握する
- 転職で譲れるもの、譲れないものを明確にする
[Step2]応募する
自己分析が終わったら、次に本格的に転職活動の応募の準備に入ります。
応募する前の準備から応募までの流れをみていきます。
履歴書・職務経歴書
✔応募書類を用意する
履歴書と職務経歴書の2つを用意する必要があります。この2つは日本の企業に応募する際は必ず必要になります。
イメージとともに説明していきます。
履歴書
履歴書とは今までの経歴を時系列でまとめたものになります。
世界では顔写真や生年月日は開示しない流れになっていますが、日本では顔写真と生年月日どちらも必要な情報です。
履歴書の一例
職務経歴書
職務経歴書は、今までの仕事で何を担当して、何を達成してきたか、を記載するものになります。
自分の今までの仕事を棚卸しして、構造的に記載する必要がありますので、相当な時間を要します。
おすすめのテンプレートはリクルート社が出しているフォーマットです。
職務経歴書の一例
転職サイト・転職エージェントに登録する
応募書類を準備しながら転職サイト・転職エージェントに登録します。
✔転職サイトと転職エージェントは複数登録する
転職活動で成功している人たちは、平均して4.2社の転職エージェントを利用しています。
つまり複数の媒体をうまく使い分けています。
転職初心者の人は大変だと思いますが、少なくとも転職サイト2社以上、転職エージェント2社以上登録しておこう。
✔おすすめの転職サイト
初めての転職活動で利用する転職サイトは、ビズリーチとリクナビNextが無難です。
ビズリーチはプロフェッショナル層をターゲットとしているため、現時点または転職でハイクラス層を目指している人は利用価値が高いです。
一方でリクナビネクストは新卒のときに利用したリクナビの延長と思って大丈夫です。
✔おすすめの転職エージェント
筆者のおすすめの転職エージェントはリクルートエージェントとDODAです。
※転職エージェントは一切お金がかからない(無料)ですので、どんどんつかっていきましょう。
もっとオススメの転職エージェントを知りたい方には、下の記事もご用意しています。
>>30代におすすめの転職サイト・転職エージェント22選比較ランキング|実際に使って役立ったものから厳選
応募する
企業に応募するのは、主に『3つ手段』があります。
- 企業HPへ直接応募する
- 転職サイトから応募する
- 転職エージェント経由で応募する
筆者がおすすめなのは、『転職エージェントを経由すること』です。
転職エージェント経由の場合、3つのメリットがあります。
転職エージェント経由のメリット
- 応募する企業に推薦文をつけて、フォローしてくれる
- 試験や面接対策を一緒にやってくれる
- 日程調整や給料交渉をしてくれる
転職エージェントは、担当のあたりはずれが大きいので、パートナーを選ぶつもりでの望みましょう。
[Step3]面接
スタートラインである応募できる書類ができ、転職サイト・転職エージェントに登録して、実際に応募したら、次に試験・面接になります。
ここでもしっかり準備をしていきましょう。
試験対策をする
主に試験は4つに分けることができます。特にSPIは大企業での採用率が高く、対策をしないと落ちてしまうことが多々あります。
では具体的に試験対策すべき項目4つを列挙します。
- 性格適性検査
- 能力適性検査
- SPI
- その他のテスト(論文など)
私も初めての転職活動の時にSPIで落ちた経験があります
オススメはアプリでスキマ時間学習することです
試験を受ける
書類審査が通過すると、試験の案内が届きます。
案内通りに、試験を受けます。
試験は期限が設けられていることが多いので、余裕をもって望みましょう。
面接対策をする
試験が通過したら、次は面接対策です。
面接でよく聞かれる質問は大きく6つに分けることができ、これらの質問は自己分析をちゃんとやっておくと楽になります。
項目を列挙したので、確認してきちんと対策しましょう。
チェックリスト
- これまでの自分についての質問
- 転職の動機・理由についての質問
- キャリアプラン・将来の夢についての質問
- 働く条件(年収・残業など)についての質問
- 最終面接(役員面接)での質問
- 逆質問・答えにくい質問
気になる方はこちらの面接対策ページで確認できます!
面接を受ける
そして面接本番です。面接は2-3回行われる会社が多い印象です。
すでに面接の対策はしているので、緊張せずに臨みましょう。
[Step4]内定
内定
無事内定がでると、給料交渉・入社日の調整があります。
転職エージェントと転職を進めている場合、給料交渉と入社日調整はお願いすることができます。
ここで、給料交渉は絶対に行いましょう。最も効果的な給料交渉は、他社のオファーレターに書かれている給与をちらつかせることです。
退職手続き
お給料も決まり、入社日も確定したら、現職での退職手続きに移ります。
退職前には、退職面談があるので、不平不満は言わず、「立つ鳥跡を濁さず」を心がけましょう!
退職の段取りで要点をまとめました。この3つをしっかり確認しましょう。
チェックリスト
- 有給を昇華するために1-2ヶ月のスパンで退職の旨を伝えよう
- 引き継ぎは社会人のマナーなので、きちんとやろう
- 引き止めにあっても毅然とした態度でお断りしよう
転職の全体像のまとめ
はじめての転職活動という視点から転職の全体像を解説してきました。
いかがでしたでしょうか?
転職活動は新卒採用のときのプロセスと一部似ているところがありますが、基本的に違うものです。
100人転職する人がいれば100通りの転職活動があります。
キャリアアップをテーマに転職活動の全体像を解説しているこちらの記事もお読みいただけると、転職への理解がより深まります。
>>【図解】【キャリアアップしたい人向け】転職活動の全体像を分かりやすく解説
では最後に記事のまとめです。
記事のまとめ
ここ画像自動入力
- 初めての転職は不安で当たり前
- 転職の全体像を掴むのが大事
- 初めての転職はサービスを利用して効率良く進める